2019年12月11日水曜日

中村さんの命を奪ったもの

 世界で最も危険な国とされるアフガニスタンで、井戸や用水路を建設していた医師の中村哲さんが、銃撃を受けて亡くなった。

 死去を知ってから、中村さんの書かれたものを片っ端から読んでみた。その活動は幅広い。医療活動から始まり、自分で土木技術を学び、図面を引いて用水路を建設する。自分の体が動かなくなった時のために、後継者を育てる学校も計画していたという。

 現地の人たちの文化や風習を尊重しながら援助する。それは実は、今の日本政府が忘れていることだ。

 中村さん自身も、そのことに触れている。2010年に出版された「新しい風土記へ」(朝日新書)には、評論家、鶴見俊輔氏との対談が載っている。

 中村さんは、「アフガンには反日感情が芽生えている」と語っていた。01年9月の米同時多発テロが起きた。アフガンにテロリストが匿われているなどとして、米軍などがアフガンを激しく攻撃した。

 反日感情の原因は、「日本は自衛隊を派遣して米国の手伝いをしている」(中村さん)からだ。「日本人であるゆえに襲撃される危険が高まりつつある」とも話していた。

 中村さんたちが用水工事をしている上空を、米軍のヘリが飛び交い、武器を搭載した米軍の車が通り過ぎていった。

 「『殺さない』ということの1つの結実が憲法9条なんです。憲法9条を壊すことは日本の良心を壊すことだ」(同書)と警鐘も鳴らしていた。

 岩波ブックレットの「アフガニスタンで考える」の中でも中村さんは、「強力な同盟関係を、ということがいわれます。そのためには憲法9条を改正しての武力行使もやむなし。しかし人殺しまでして豊かさを守ろうとするなら、少なくとも私は豊かになりたいとは思わない」と歯切れ良く語っていた。

 平和国家を目指すといいながら、軍事大国化に突き進む日本。中村さんの命を奪ったのは、そんな日本の姿だったのではないか。

2019年12月8日日曜日

慰安婦の平均年齢とは

いきなりのテーマだが、あるところで講演して、従軍慰安婦の平均年齢は26歳という見方があると語ったら、そんなことはない、10代もたくさんいた。13歳もいたという反論があった。
すぐに答えられなかったが、私は朴裕河氏の「帝国の慰安婦」が記憶にあったようだ。
この平均年齢をめぐっては、諸説あり、以下のような記事もある。
記録のため一部をコピペしておく。https://www.excite.co.jp/news/article/Recordchina_20160712026/
2016年7月11日、韓国・聯合ニュースによると、韓国・世宗大学の朴裕河(パク・ユハ)教授が、旧日本軍従軍慰安婦問題に関する自身の研究書「帝国の慰安婦」を批判する著書が最近出版されたことに関し、「本を誤読、歪曲(わいきょく)して、読者に不信感と怒りを与えている」と主張した。
朴教授は11日、ソウル市内で会見を開き、明治学院大学の鄭栄桓(チョン・ヨンファン)教授が著書「誰のための和解なのか」で提起した批判に反発した。
鄭教授は著書で、「朝鮮人慰安婦は戦争に協力した“愛国的”存在だった。日本軍と“同志的関係”を結ぶこともあった」とする朴教授の主張を批判。さらに、「朴教授の著書は戦争責任を否定する歴史修正主義の流れに乗り、日本の知識人たちに歓迎された」と主張した。これに対し、朴教授は「鄭教授の著書は自身に“道徳的な疑問”を誘発させる態度だった」とし、「意見が違うというだけで一方的に右翼と連結させ、読者の敵対心を誘発している」と指摘した。

帝国の慰安婦には以下の記述がある。
20万人という数字以上に、韓国人の怒りを誘うのは、ソゥルの日本大使館の前に立つ少女像が示すように、朝鮮人慰安婦の多くが幼い少女だったというィメージである。

しかし、〈慰安婦少女〉のィメージは、まずは一九九0年代にこの問題が提起されたとき、挺身隊を姒安婦そのものと誤解したことから作られたものである。実際には、「わたしが一番幼かつたよ。行つた人のなかでは。ほかの人たちはみんな20歳過ぎて いた」(「強制』5、35頁)、「私たちのところには20人ほど残つた。彼女たちはすこし年を取つてて、みんな20歳過ぎていた。全羅道からも来ていたし、慶尚道からも来てたよ」(同、八七頁)と語 る。

本人以外は「20歳以上」だつたと強調し、元慰安婦たちは、「少女慰安婦」の存在が必ずしも 一般的ケースではなかったと話しているのである。(64p)


https://www.excite.co.jp/news/article/Recordchina_20160712026/

2019年12月6日金曜日

51年目の戦争責任 加藤周一 速水優 キャスター・山本肇 NHK特集 1996.8.15 のコピー







間組は、戦時中中国や韓国で大規模な事業を請け負い、急成長した企業である。

その社史には、徴用工の事が明記され、社内でも反対がおきたほどだったという。

その経緯は

51年目の戦争責任というNHKのドキュメンタリーに記録されている。

間組の社史647Pには以下の記述がある。

5 )多くの犠牲を伴った世紀の堰堤工事
壮大な工事を短期間に竣工させるため、このエ靡に
は実に多くの労働者が動員された。しかし、元来、朝
鮮北部は人口密度が低いため、労働者の数が決定的に
足りず、労働者の多くは「斡旋」形式により半強制的に
朝鮮南部から送り込まれた者たちであった。こうして
労働力は確保されたが、その一方で、現場は混乱し、
朝鮮人、中国人労働者の事故が頻発した。その正確な
数は不明である。
現場での死傷事故では、桟橋の上をコンクリートを
積んでひっきりなしに走るガソリンカーに繰かれる事
故と墜落事故が多かった。このため、水豊病院に運び
込まれる者はかなりの数にのぼった。
また、現場は朝鮮.満州の国境地帯に位置し、工事
に先立って貯水池敷地として買収した用地は朝鮮側3000
万坪、満州側3000万坪、計6000万坪という広大な面積
であったため、この地域に住む朝鮮人、中国人7万人
は、工事のために立ち退かなければならなかった。





反日種族主義が売れた3つの理由

 反日種族主義という本が、韓国で十万部を超えるベストセラーとなった。元々韓国人は、韓国の歴史を読むのが大好きだ。批判的にせよ、肯定的にせよ、自国の歴史を深く知ることで、韓国人であることのプライドを感じているのだろう。


 歴史教育の影響もあるだろう。近現代の教育は、日本の3倍の分量になるという。
 
 その理由については、いろいろ解説されているが、私は3つの理由があると考える。


 1つ目は、韓国で行われている歴史教育への批判としてだ。日本の統治時代に朝鮮半島は弾圧され、収奪された、しかしわれわれの民族は、抵抗し立ち上がったという物語が一般的だ。

 この本は、統計を使って、日帝時代が、朝鮮半島にとってプラスになっていた面があると主張している。

 これは過去日本側が主張し、反発を受けてきたが、韓国の学者が明確に主張したことで、歴史好きな韓国人の中に、驚きをもたらせた。


 2つ目は、日本統治時代に、日本に協力した人たち、日本が作った制度の責任を追及し、制度を変えようとする文在寅政権への反発だ。

 現政権は、80年代に大学生活を送り、軍事独裁勢力と闘った38世代が中心だ。しかし、これより上の世代は、38世代に反感を持っている。

 文在寅大統領らの歴史観に反発する保守系の人たちが、購入して溜飲を下げているのではないか。

 三つめはチョ・グク氏。法務長官に任命された後、検察の捜査の対象とされ、辞任に追い込まれた。
 彼は、反日種族主義を「吐き気がする本」とSNSで批判した。
 これで、多くの人が「怖いもの見たさ」で購入した。これは、書籍販売サイトで読める、同書のレビューでも読み取れる。

 チョ・グク氏の発言で、興味を持ったという人が結構いる。

 本の内容については賛否両論だ。それにしてもさまざまな見方があるのは良いことだと思う。

2019年12月5日木曜日

重大な問題とは何か 北朝鮮の発表

 北朝鮮の朝鮮中央通信は4日、朝鮮労働党が今月下旬に中央委員会総会を開き、「重大な問題」を討議、決定すると報じた。具体的な開催日は発表されていない。

 米朝交渉が膠着する中、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験や核実験中止について再検討する可能性がある。

 之に関連して4日の自由アジア放送(RFA)は米国の朝鮮半島専門家ケン ゴス米軍海軍分析センター(CNA)選任局長の話を伝えている。

 ゴス氏は金正恩北朝鮮党委員長が白頭山を登頂して今月下旬北朝鮮労働党全員会議を招集したのは米国と全世界に戦略的メッセージを伝えるためだと解釈した。

 さらにゴス局長は「米国が対北朝鮮敵対視政策をあきらめなかったという理由で、また核兵器開発に出ることだと明言するだろう」と予想した。その上で、「2020年にはいろいろなことが起きるだろう」と述べた。

北朝鮮と米国両側が、2017年の対立に戻りつつあるとの見解だ。

ただ、現実的にみれば、北朝鮮が突然核実験を行うかというと、それは難しいだろう。中国が望んでいない事であり、北朝鮮も米国の軍事力が怖いはずだ。

 米国と北朝鮮は、おたがい「攻撃するぞ」「核を使うぞ」という言い合いになるだろう。

2019年12月1日日曜日

バチカンが見た韓国と日本

先日、フランシスコ教皇が訪日した。演説を聴いていてふと、2014年に韓国を訪問していたことを思い出した。

韓国は、教皇にとってアジアで最初の訪問国だった。信者が増えているので、重視したらしい。

韓国と日本では、演説内容も違っただろう。信者を感動させ、新しい信者を増やすため、訪問国の社会を研究し、最も効果的な内容を考えたはずだ。

そこで、14年8月15日に、韓国の大田のワールドカップ競技場で行った演説を読んでみると、こんな表現がある。

「正しい精神的価値と文化を押さえ付ける物質主義の誘惑に対抗して,そして利己主義と分裂を起こす無限競争の思潮に相対して戦うように祈ります。

新しい形態の貧困を作り出して労働者らを疎外させる非人間的な経済モデルを拒否するように祈ります。男性と女性と子供の尊厳性を冒とくする死の文化を排斥するように祈ります」

一方、日本の東京ドームでは

「社会的に孤立している人が決して少なくなく、いのちの意味が分からず、自分の存在の意味を見いだせず、社会からはみ出していると感じている。家庭、学校、共同体は、一人ひとりが支えを見いだし、また、他者を支える場であるべきなのに、利益と効率を追求する過剰な競争意識によって、ますます傷ついている。多くの人が、当惑し不安を感じている。過剰な要求や、平和と安定を奪う数々の不安によって打ちのめされている」

と語ったと報道されている。

似ているようで、少し違う。韓国と日本の世相を、敏感に把握している気がする。

バチカンの情報力、分析力なのか。

2019年11月30日土曜日

北朝鮮ミサイルまとめ



今年、北朝鮮が発射したミサイルの一覧。飛行距離が結構コントロールされているのが分かる。発射間隔も短くなっている。

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金正恩朝鮮労働党委員長新年辞

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