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五味洋治のページです。主に韓国での北朝鮮関連報道を訳していますが、日本語で紹介されない記事を私の目でセレクトしています。私の執筆活動、経歴についても掲載しています。最近のお勧めは、北朝鮮の軍事関連報道です。日本のメディアが伝えていない細かなものまで拾っています。私がかつてここに書いた金正恩の性格分析は今も十分通用します。筆者へのご連絡はこちらをクリックしてください。コメントは実名以外受け付けません。

2010年5月26日水曜日

中国のジレンマ

アメリカのシンクタンクでコリア担当をしているビクター・チャの分析を訳してみた。
新しい内容はないが、中国のジレンマについて簡潔に説明している
http://csis.org/publication/aftermath-cheonan

天安の余波

D.チャ・ビクター
2010年5月25日

韓国海軍哨戒艦天安の事件について、アメリカの専門家ビクター・チャが分析している。

Q1は:本当に北朝鮮が韓国の哨戒艦を沈めたのか?

A1: 国際的な調査チームによるとし、証拠は圧倒的に北朝鮮によって発射された魚雷によるものだとして、他には説明がつかないとしている。



Q2:米国は事件にどう対応したか?

A2: オバマ大統領は船員46人に哀悼の意を表した。 米国はまた、沈没船の引き揚げ作業に協力した。 今週韓国を訪問した国務長官のヒラリークリントンは、韓国は米国からの全面的な支援を受けるだろうと発表した。韓国政府は問題を安保理に提起するとしており、米国は同様に支持する。



Q3:これは北朝鮮の典型的な攻撃か?

事件が起きた海域は、紛争が起きており北朝鮮の艦船が出没していた。2009年には衝突が起き、北朝鮮側に二人の犠牲者が出た。しかし天安に対する攻撃はまったく次元が違う。1987年の大韓航空機爆破では115人が死んでいるが、今回の事件は、軍事的挑発としては、朝鮮戦争以来の深刻なものだ。



Q4:北朝鮮の動機は?

A4:2009年の衝突への報復
北朝鮮への支援を渋る保守政権を強引に交渉の場に引き出す。
自国の海軍力の誇示
国内の混乱を押さえるため、対外的に強硬手段を取ったーことなどが考えられる。

Q5:六者協議への影響は?

A5: ほぼ確実にある。船の沈没前に行われた協議再開の努力はすべて水泡に帰した。韓国は調査の結果が確定するまで復帰に興味を示していない。


Q6:今、沈没に対する北朝鮮の責任が問われているが、今後の展開は?

A6:開城工業団地を除く、交流の停止
米韓同盟強化を示す軍事演習
北朝鮮商船は、韓国の港の使用禁止
韓国は風船を使ったパンフレット配布、スピーカーでの対北朝鮮放送の再開
また、懲罰を求め国連安保理に提訴。



Q7:国連安保理の見通し、中国の反応は?

A7を: 中国にかかっている。安保理常任理事国の中国の態度は、ぎこちなく、弱く、時代遅れだ。いわば北朝鮮の弁護士の役割を果たしている。

中国は北朝鮮の挑発によりジレンマにたたされている。それはこの地域で、南北朝鮮と関係を持つ唯一の国だからだ。両方の国に影響力を与えられる立場だが、対応を誤ると、この地域で、その経済的な台頭にふさわしくなく、何も主導権が発揮できないことを証明してしまうことになる。

六者協議の議長としての役割が問われる。

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