お知らせ

五味洋治のページです。主に韓国での北朝鮮関連報道を訳していますが、日本語で紹介されない記事を私の目でセレクトしています。私の執筆活動、経歴についても掲載しています。最近のお勧めは、北朝鮮の軍事関連報道です。日本のメディアが伝えていない細かなものまで拾っています。私がかつてここに書いた金正恩の性格分析は今も十分通用します。筆者へのご連絡はこちらをクリックしてください

2011年1月31日月曜日

最近の食料事情 

韓国のNGO よい友達のニュースレターの翻訳。転電です。


    North Korea Today -食糧消息-  ◆第23号(2011年 1月15日)
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                  提供:在日コリアン青年連合(KEY)
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.key-j.org ━■

 韓国のGood FriendsとJoin Together Society(JTS)両団体が発行する
 ニュースレターから、朝鮮民主主義人民共和国の食糧事情に関連する
 情報を翻訳してお伝えします。

【今回の掲載号】
▼Good Friendsニュースレター379~383号(2010年12月分)
 http://www.goodfriends.or.kr/n_korea/n_korea11.html
 ※前号におきまして、別のページのリンクが掲載されておりましたことをお詫
  び申し上げます。


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◆大紅湍郡の住民たち、「小土地の農業を許可してくれ」
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 両江道の大紅湍郡では小土地農業が禁止されている。土地のほとんどが山地の
ため山火事の恐れがあり、個人利己主義を追究することで国家の仕事に従事しな
いという理由で党では小土地農業を禁じている。ところが、住民の考えはこれと
異なる。「国家から食べ物も与えられないのに小土地農業まで禁止されたら死ん
でもかまわないという意味ではないのか」というのである。茂山と恵山などをま
わりながら物売りをする人びとから小土地農業が許可された地域があるという話
を聞いた住民たちの不満の声は次第に高まっている。三峰労働者区に住むシン・
ヒョンドク(仮名)さんは親戚が穩城に住んでいるが、穩城郡は小土地農業が全国
的に禁止された昨年も、その地域では許可していたという話を聞いたと語った。
穩城地域でも最初は小土地を回収したり農業を禁止したりしていたが、住民の反
発が強く食糧問題も深刻であったために許可せざるを得なかったという。その結
果、昨年末の貨幣交換措置後、全国的に極度の食糧難にさらされていた時期でも
穩城郡だけは飢えることから逃れ餓死者が発生しなかったという。シンさんはそ
の話を同僚に伝えたが、あっという間に住民の間に広がった。穩城郡党も行えた
のになぜわれわれが住んでいる地域の党はそのような配慮をしてくれないのかと、
露骨に不満をいう住民まで現れた。最低限「長期治療をしていて国家の仕事に従
事できない患者や年寄りにだけでも小土地農業を許可してくれ」と請願したが、
許可できないという反応のみが返ってきている。
[Good Friends 379号(12/7配信)]


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◆白岩郡廣徳農場、今年の秋はまともに配給を受ける
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 両江道白岩郡、廣徳労働者区農場は秋の食糧配給を終えた。農民らの出勤日数
が異なり、食糧配給量に差があるが、大体8ヶ月分ずつ受け取ったことが確認され
た。ジャガイモ5ヶ月分に雑穀3ヶ月分である。10月初旬までをみても、住民らは
今年の軍糧米と軍隊支援の豚肉を捧げれば半分も受けとることができないだろう
と心配していた。その上昨年の霜の被害が続き、今年まで被害を受けたために、
個人の小土地農作業が台無しになってしまった家が多かった。それで農場園のほ
とんどで、どのくらいの配給を受けられるか神経をとがらせてきた。配給量によ
って、軍糧米を捧げた後に、どれ程持ちこたえられかを計算することができるか
らだ。
 道党幹部のハン・ジュヒョク(仮名)さんによれば、両江道と慈江道、咸北道の
場合は、本来全国穀類生産に占める比重が少なくて、軍糧米を多く納めなかった
地域だった。しかし軍糧米が不足すると軍隊が地方党に圧力を与える様になり、
地方党で軍糧米を徴収した。それが慣例になって食糧状況が悪化し、農場園の不
満が強まり中央党に強く提起することになった。そのような去る10月30日、中央
党から軍糧米徴収事業を中断するという発表が伝えられて、農場園は歓声を上げ
た。8ヶ月分から軍糧米と軍隊支援肉分の半分を除けば4ヶ月分で、それで1年を
持ちこたえなければならないのだが、8ヶ月分全てを受け取ることができるためだ。
[Good Friends 381号(12/15配信)]


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◆軍糧米さらに納める地域多く
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 去る10月30日、これ以上軍糧米の徴収をしないという中央党の発表があったに
も関わらず、地域によっては施行されていない所が多い事が明らかになった。そ
の上、最近食糧事情が悪化し、人民軍の食糧確保のために軍糧米を納める地域が
増える傾向にある。この間、上部の顔色を見ながら納めていなかった地域も本格
的に軍糧米を納め始めた。江原道と黄海南北道の地域部隊では1日に軍人1人あた
り、500gも支給できずにいる状況だ。トウモロコシにわずかな米を混ぜたご飯に
、塩で味付けた白菜スープが全てだ。他の副食がほとんどなく食事が不十分なた
め、栄養失調者が多い。準戦時体制を宣言した後にも食糧事情は改善されていな
い。
 軍糧米を取り立てないという便りにしばらく喜んだ農民の表情はまた暗くなっ
た。咸鏡南道道党のある幹部は「(中央党では)住民らから軍糧米を徴収する代わ
りに中国と貿易をしたり、党の資金を使って軍糧米を確保しようとした。農民の
負担を減らして民心を得ようとしたが、水の泡になったようだ。中央党では、海
外貿易代表部に食糧購入に大々的に踏み切ることを促しているが思い通りになら
ない。去る11月末までをみても、慈江道、煕川発電所建設資材購入資金をかけろ
といっていた指示も、いつのまにか食糧購入を優先して集中しろとの指示に変わ
った。しかし海外代表部らはもちろん、外貨を稼ぐ会社が貿易をしたくても国内
で輸出できるものが鉱山資源、農産物など数種類に限定されている上、朝鮮労働
党でどれだけ力がある機関でも、先払いができなければ海外の会社がなかなか取
引をしようとしない。北朝鮮の主要市場毎に穀物価格が1,100ウォン台から1,600
ウォン台まで上がったのも、食糧が多く輸入されていないためで国内穀物流通量
が減ったせいだ。このように12月も食糧問題は解決せず、各地方の党では軍
糧米を納められる所は納め、あきらめる所はあきらめろと指針を下したことが知
らされた。中央党でも、軍糧米を最優先し無条件保障しろとの指示文を各地方党
に命令した。
[Good Friends 383号(12/29配信)]

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