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2011年10月7日金曜日

経済官僚は恐怖のポスト

北朝鮮でまた粛清があったとの報道がある。

まだ未確認だが、これまでも多くの経済官僚が更迭や処刑されている。以下は朝鮮日報のグラフィックス。貴重なので転載しておきます。官僚の粛清はスターリンの手法だったと大邱の新聞が書いているので訳してみた。

出典 http://www.imaeil.com/sub_news/sub_news_view.php?news_id=57513&yy=2011

 

1929年から始まったスターリンの農業集団化で犠牲になった人は700万人と推測される。
ウクライナだけで500万人が飢えて死んだ。
1千万人が死んだという話もある。
1942年8月スターリン自身がそのように言った。

“1千万人の農民を処理した。”またイオシープ ティアドゥキンというソ連学者の‘1927~1958年ソ連人口で占める非自然死の推定評価’という研究書も同じ数値を提示している。
この本でティアドゥキンは“農業集団化と‘階級清掃’の時期(1929~1936)に約1千万人が非自然死にあった”と推定した。

その責任は人口調査官僚がかぶった。
1937年人口調査で大規模餓死で人口が激減したという結果が出てきて、スターリンは“ソビエト連邦共和国の人口を減らす背信行為を行った”という罪目で人口調査委員会委員らを処刑してしまった。

責任転嫁はこれだけではなかった。
スターリンは1939年独ソ不可侵条約を結ぶ2年前ヒットラーをなだめるために、ナチの戦争準備のための4ケ年計画の責任者であったゲーリングと秘密契約を結んで、独ソ間貿易取り引きを再開しようと試みた。
しかしその交渉はヒットラーが許諾しなくて決裂した。
するとスターリンはファシストとの交渉という自らの痕跡を消すためにソ連側交渉者などを逮捕したり処刑した。


ドイツが侵攻するという数多くの警告にもかかわらず、ヒットラーの善意を盲信した結果が産んだ独ソ前序盤の壊滅的敗北の責任も部下将軍にかぶせた。

当時西部集団軍司令官トゥミトゥリパブロフ将軍をはじめとする多くの将軍を反逆罪で追い立てて、銃殺したり逮捕した。

西部空軍棺柩司令官コペツのように‘分かって’または強要を受けて、自殺した場合も多かった。

‘無誤謬’の独裁者が自身の失策を部下におっかぶせる典型的な手法だ。

2009年1月貨幣改革失敗の責任をかぶって昨年の初め銃殺された北朝鮮労働党計画財政部長朴南基の後任のホン・ミョンヒの孫洪石亨も今年6月粛清されたという。
彼らを含む、1990年代以後粛清された高位経済官僚は最小9人に達するという便りだ。
この中1人は自殺したし5人は行方不明だ。(北朝鮮で行方不明が何を意味するのか察することは難しくない)スターリンの責任転嫁DNAが金正日につながっているようだ。

チョン・ギョンフン論説委員jghub316@msnet.co.kr

 

消えてしまうので、朝鮮日報も記事も残しておきます。

 

昨年3月に銃殺されたとされる朴南基(パク・ナムギ)前朝鮮労働党計画財政部長に続き、その後任とされていた洪石亨(ホン・ソクヒョン)氏も粛清されたと伝えられたことを受け、韓国政府の安全保障関連部処(省庁)の当局者は5日「北朝鮮の権力層の中で、計画財政部長というのは『毒杯を飲まされるポスト』という認識が持たれているようだ」とコメントした。洪石亨氏は、小説家・洪命熹(ホン・ミョンヒ)氏の孫だ。
■朴南基氏は貨幣改革の失敗で銃殺
 朴南基氏の粛清については、デノミネーション(通貨呼称単位の変更)失敗の責任を負わされた、というのが今のところ定説となっている。北朝鮮は2009年11月、旧貨幣の100ウォンを1ウォンとするデノミを断行し、市場経済の活性化を抑えようとしたが、住民の強い抵抗に直面した。
 全国各地でデノミと市場の弾圧に対する抗議の動きが広まると、北朝鮮は鎮火に乗り出した。まず、金英逸(キム・ヨンイル)首相が昨年2月5日、平壌の人民文化宮殿で人民班長(韓国の洞長に相当、市や区の下の行政単位の責任者)らの前で謝罪し、その直後に朴南基氏が粛清された。
 洪石亨氏はデノミ失敗の影響を早期に収拾し、2012年の「強盛大国」の実現に向けて経済的な基盤を固めるという任務が与えられたようだ。これについて、韓国政府の関係者は「デノミ失敗後、やむなく黙認してきた私的な経済活動への統制を強化するよう指示されていたはずだ」と話す。
■洪石亨氏、中国と内通した容疑で粛清
 しかし、北朝鮮での私的な経済活動は、デノミ後も一層活性化し、社会主義計画経済を脅かすほどに規模が拡大している。韓国政府の関係者は「北朝鮮住民の間では市場への依存度が非常に高まっており、今では生活必需品の80%から90%、食糧の60%から70%を市場で手に入れている」「経済的に力のある住民は、金正日(キム・ジョンイル)・正恩(ジョンウン)父子の偶像化教育や公安による取り締まりを軽視し始めており、当局による指示や命令も力が弱まっている」と述べた。
 また、来年は強盛大国をスタートさせるとして、北朝鮮各地でさまざまな土木工事が行われてきたが、これらも相次いで行き詰まっている。北朝鮮はこれらの事業に使用する物資や現金を確保するため、地下資源を中国に安値で売却している。
 このような現状を打開するため、洪石亨氏は中国式の経済発展モデルを一部受け入れるよう提案したとの情報がある。北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋は「金総書記訪中の成果について検討する政治局拡大会議で、洪石亨氏はこのような趣旨の発言を行った。これを受け、強硬派から“中国と内通している”との批判を受けて更迭されたと聞いている」と述べた。

李竜洙(イ・ヨンス)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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