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2012年2月15日水曜日

金正恩体制のスタートと北朝鮮の未来



金正日国防委員長が昨年12月17日死亡することによって,1994年金日成の後に続いて登場した金正日時代が17年ぶりに幕を下ろして歴史の裏側道で消えた。
北朝鮮は金正日死亡以後金正恩党中央軍事委員会副委員長を‘主体革命偉業の継承者・党・軍・人民の指導者’で明示して,金正恩体制が新しくスタートしたことを対内外に知らせた。
金正日の予想できない急死でまだ準備が不足した金正恩が北朝鮮政治の全面に出るようになったのだ。

金正日死亡以後一ケ月余,去る北朝鮮の姿は外部世界の憂慮とは違ってだいぶ安定的で物静かな姿を見せている。
金正日の葬儀手続きが権力エリートらを中心に支障なく形成されたし,金正恩での権力継承やはり非常に迅速ながらも,安定的に進行している。
金正恩は葬儀手続きが終わった直後開催された12月30日党政治局会議を通して,朝鮮人民軍最高司令官と推戴されたし,新年初めから軍部隊と経済現場を視察するなど最高指導者としての歩みを始めている。
現在まで外部にあらわれた北朝鮮の姿は最高指導者が金正日で金正恩に変わったこと他には別に大きな変化を探してみられない。
金正日の死亡は北朝鮮はもちろん韓半島と東北アジアの安定と平和に重大な挑戦と変化の機会を同時に持ってきている。

金正恩体制のスタートは今年に予定された米国,中国,ロシアなど韓半島周辺国家らの権力交替とかみ合わさって,韓半島と東北アジアの未来に不確実性をより一層増大させている。
金正日がない北朝鮮,金正恩という新しい船長を迎えた‘北朝鮮号’というどこへ向かうだろうか?

金正恩体制の権力エリートと権力構造

金正恩は恐らく金日成主席死後金正日が選択した‘3年遺言統治’をそのまま踏襲しないようだ。
金正日に比べて,非常に不足した後継者授業期間はぜい弱な権力基盤を露出させており,これをはやい時間内に補完しなければならないためだ。
今年新年初めから活発に形成されている金正恩偶像化と頻繁な現地視察は金正恩の権力継承が早く進行されることであることを見せてくれている。
金正恩は先に党-政府-君での微弱な権力基盤を拡充するために受領(首領)が持つ党総秘書,国防委員長,最高司令官などの制度的地位を確保しようと努力するだろう。
すでに金正恩は金正日死後制度的手続きが要求されない最高司令官職責を与えられることで第一歩を踏み出したし,早ければ今年4月最高人民会議を通して,国防委員長に推戴されるものと見られる。
進んで北朝鮮住民たちから指導者の資質と正当性を認められるために偶像化政策も併行するだろう。
すでに北朝鮮の媒体らは記録映画等を通して,金正恩を‘天才的才能’を持った‘準備された指導者’で描写しており,‘白頭の賎出名将’,‘生きている太陽’,‘英明な指導者’,‘希代の名将'などあらゆる修飾語を動員して,金正恩偶像化宣伝(善戦)にまい進している。
金正恩体制の権力エリートらは2009年1月後継者内政以後権力世襲に先頭に立ってきた金正日時代の人物らで構成されている。

彼らの面目は金正日死亡以後構成された232人の葬儀委員会名簿によく現れている。
葬儀委員会名簿は党-政府-君の核心人物らを皆含んでおり,一般的に北朝鮮の権力序列を現わす。
特にこれらの中で金正日の霊柩車を護衛した張成沢,金己南,崔泰福,リ・ヨンホ,金英春,金ジョンガク,ウドン側などが党-君-政を掌握したまま金正恩を補佐するだろう。
金正恩体制は金正恩を指導者で打ち出して党-政府-君のエリートがこれを補佐する‘集団補佐体制’の権力構造形態を帯びるものと見られる。
金正恩の幼い年齢と短い後継授業を考慮する時,金正日と同じ唯一指導体制を維持することは難しいためだ。
これを反映するように金正日死亡以後主要決定らが党中央委員会や政治局名義で発表されている。
金正日の長男金ジョンナムやはり去る1月3日東京新聞に送ったEメールで“若い後継者を象徴で存在させながら,既存のパワーエリートがお父さんの後に続いていくものと見られる”と明らかにした。
しかしこのような‘集団補佐体制’は首領の死亡という危機の中で現れた‘過渡体制’起きる可能性が高い。
1人の絶対権力を中心に動く首領制は集団指導体制と両立しにくいためだ。
恐らく金正恩は速い速度の権力基盤拡充を通して‘過渡体制’を過ぎて‘唯一支配体制’構築を試みると予想される。

金正恩体制の政策方向

北朝鮮は金正恩体制が無事に到着する前までは金正日時代の政策路線を継承すると展望される。
金正恩時代の新しい路線と政策は金正恩体制の権力基盤が確かに構築された後に現れるだろう。

金日成死亡以後北朝鮮は官営媒体と群衆行事らを通して‘革命伝統の継承’と‘遺言統治’を持続的に強調している。

北朝鮮の指導部らは金正日死亡という国家的危機の中で‘変化’を選択するよりは既存路線の‘コ・ス’を通じて,安定を選択したと見られる。
金日成死亡以後金正恩体制が選択した政策方向は核開発を中心にした先君路線と経済発展を通した強い大国の推進で現れている。
金正恩体制の早期定着のためには軍隊優先政治の核心勢力の軍隊を重視するほかはなくて,住民たちの民心を得るためには経済問題解決が核心課題にならなければならない北朝鮮の現実を反映している。

北朝鮮の改革・開放政策は今当分は難しいが今後その可能性が高まると予想される。

去る1月16日北朝鮮最高人民会議常任委員会楊亨燮副委員長はAP通信とのインタビューで“金正恩副委員長が知識基盤経済に集中しており,中国など他の国々が断行した経済改革事例らを検討している”と明らかにした。

恐らく北朝鮮は開城工業団地の拡大と金剛山観光再開を模索して,羅先および黄金評特区開発と南・北・ロ ガス管連結事業に速度を速める中で徐々に改革・開放の推進を模索するものと見られる。

金正恩体制の対南政策は当分強硬政策を推進するものと見られる。
北朝鮮はわが政府の制約的弔問許容に対して12月30日国防委員会声明を通じて“李明博逆賊ペダングァは永遠に共存しないこと”という明らかにしたことがある。
したがって当分南北当局間接触と対話は形成されにくいものと見られる。
しかし弔問政局がある程度一段落した後には北朝鮮が融和的対南態度を取る可能性もある。

北朝鮮は6者会談の再開の雰囲気造成,南北経済協力を通した経済的実利獲得,南・北・ロ ガス管事業の成果のために南北対話が必要なためだ。
北朝鮮は恐らくわが政府の対応を見守りながら,開城工業団地拡張,金剛山観光再開,ロシア ガス管北一通と事業などのための南北対話や協力を推進するだろう。

金正恩体制は対外的に中国との政治・経済的密接な関係を維持する中で,米国との対話を積極的に模索するだろう。
先に北朝鮮は金正恩体制の安定化,大規模経済援助獲得,対米関係正常化支援誘導などのために大衆密着関係形成に主力を注ぐだろう。
そして金正恩体制の定着に有利な対外環境造成次元で6者会談再開など北核交渉と米・北朝鮮関係に積極性を示す可能性がある。
すでに金正日死亡直前に米国と北朝鮮は‘ウラニウム濃縮プログラム中断’と‘栄養食支援’を合意したことがある。

米国のオバマ行政府が大統領選挙を控えて政策的変化を取る場合,北朝鮮はこれに積極的に呼応して,6者会談再開と米・北朝鮮高位級対話を推進するだろう。
しかし北朝鮮が直ちに核をあきらめる可能性はそれほど高くない。
北朝鮮はリビア・という事態をながめながら‘体制保障ない核放棄’はすぐ‘体制崩壊’という教訓を得るためだ。

北朝鮮の核放棄は体制の安全保障と経済的支援という目的を達成した後に可能なことであり,その前までは韓国と米国をはじめとする利害当事国らを相手に交渉と威嚇を持続するだろう。

北朝鮮の未来

北朝鮮は金正日死亡という国家的危機の中でも安定した姿を見せていながら,このような姿は当分持続すると展望できる。

北朝鮮の権力エリートらは共同運命体という認識の中で金正恩を中心に一致団結された姿を与えている。

進んで金正日死亡以後見せた中国の積極的支持,米国の友好的態度,わが政府の弔問に対する前向き態度などは金日成死亡以後とは違って非常に友好的な対外環境を提供している。
しかし長期的に見る時,北朝鮮の未来は今のところは不透明な状態に置かれている。

新しくスタートした金正恩体制の前途には内部的に安定的権力構築と慢性的な経済難解決が待っていながら,外部的には北朝鮮の核問題解決という課題が遮っている。

直ちに今年に予定された強い大国進入と経済難解決が失敗したり遅れる場合,住民たちの喪失感増加と経済状況の悪化という二重のドア制に直面しながら,内部的には政治的分岐点に会うようになる可能性が高い。

進んで金正恩体制構築過程で発生するようになる権力エリートらの世代交代と再編は権力内部の不満を葛藤を増加させなければならなくて,これは権力エリートらの離反と亀裂現象を増大させるだろう。

このような北朝鮮体制の不安定性が直ちに急変事態や体制変化に進まないものと見られる。

まだ北朝鮮は東欧のような抵抗勢力の組織化が形成されないでいながら,権力エリートらやはり共同運命体という意識が相変らず強いためだ。

また冷戦時代東欧の安全弁だったソ連と同じように北朝鮮には強固な後援者として中国が存在しているある体制変化の可能性は低いと見られる。

現在北朝鮮の政策決定は金正日が生前に提示した‘10・8’遺言により形成されている。

金正恩体制が早期に無事に到着したら遺言を弾力的に解釈して,改革・開放,南北関係,北核問題などにあって前向き態度を見せるだろう。

しかし権力基盤がぜい弱ならば対南および対外関係で緊張造成を通して,内部不満を寝かして不足したリーダーシップを拡充しようと思うだろう。

もう第一歩を踏み出した金正恩体制は韓半島不安定性の増大という挑戦と共に北朝鮮の核問題と南北関係の新しい突破口なっていろとの機会も同時に提供している。

わが政府は北朝鮮の状況変化を綿密に観察しながら,北朝鮮の核問題解決と南北関係復元そして統一の道を操り上げる機会で活用しなければならないだろう。

これは私たちの政府の努力と共に北朝鮮の態度変化と米国,中国など周辺国らの積極的協力が後押しされてこそ可能だろう。

新しく出発する北朝鮮の金正恩体制が新世代らしく‘新しい思考’を通じて‘肝っ玉が大きい決断’を選択することを期待する。

金日成死亡以後ジュネーブ会談で第一次北朝鮮の核問題が妥結したように,金正恩体制によって,第2次北朝鮮の核問題が妥結して南北関係が進展することで統一の日が前倒しになることを待ちこがれる。

出処:統一2月号 著者:金イルギ専任研究員登録日:2012.02.01

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