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2012年8月18日土曜日

中朝の経済特区共同開発、先行きは依然不透明

朝鮮日報の記事です。

 北朝鮮と中国は14日、中朝国境地帯にある北朝鮮の黄金坪・威化島と羅先(羅津・先鋒)経済特別区の共同開発に関する「バラ色の青写真」を提示した。訪中している北朝鮮の張成沢(チャン・ソンテク)国防委員会副委員長(朝鮮労働党行政部長)と中国の陳徳銘商務相が協議し、開城工業団地をモデルに黄金坪・威化島と羅先にそれぞれ管理委員会を置き、中国が羅先に直接電気を供給することで合意したというのだ。

 だが、中朝間の合意文をよく見てみると、黄金坪と羅先の開発は依然として先行き不透明だ。双方は今回「政府主導」「企業主体」「市場原理に基づく運用」「相互利益」を経済協力の基本原則とすることをあらためて確認した。

 韓国政府の当局者は「張成沢氏が自ら訪中したのは、この2年間、黄金坪と羅先の開発を中国企業に任せていたものの、何の成果もないため、中国中央政府の力添えを求める狙いがある」と説明した。「企業主体」ではなく、開城工業団地のように「政府主体」での開発してほしいとの要請だ。

 だが、中国はこれまで守り続けてきた「企業主体の市場原理に基づく運用」という原則を合意文に再び盛り込み、無条件では支援しない姿勢を明確にした。

 そのため、北朝鮮が中国民間企業の投資を呼び込むための政治的・制度的環境を整えない限り、黄金坪と羅先の開発は北朝鮮が望む方向には進まない可能性が高そうだ。最近も、中国のマグネサイト加工企業「西洋集団」が北朝鮮の鉱山に430億ウォン(約30億円)ほどを投資したが、投資を全く回収できないまま現地を追い出された。

 もちろん、北朝鮮も羅先経済特区に関する法律を修正し、黄金坪・威化島経済特区に関する法律を新たに制定するなど、法制度の整備に努めているが、「北朝鮮のやり方はすぐに変わらない」(韓国政府当局者)との見方が強い。中央大学のイ・ジョウォン教授は「中国が羅先にある羅津港を利用したがっているのは事実だが、北朝鮮の信頼性を考慮すると、羅先に無条件で投資することはないだろう」と話している。

 北朝鮮事情に詳しい中国の消息筋によると、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が「変化」への動きを見せる中、羅先への投資を表明して北朝鮮と了解覚書(MOU)を結ぶ中国企業は増えているが、企業側は巨額の投資には二の足を踏んでいるという。

 特に、北朝鮮人労働者の管理をめぐり中朝の間で意見がすれ違っているようだ。消息筋は「北朝鮮は開城工業団地と同様に、(羅先の)労働者を当局の管理者に管理させたい考えだが、中国はグローバルスタンダード(国際基準)に合わせて中国民間企業が管理する方針を示しているようだ」と話している。

アン・ヨンヒョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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