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2012年10月5日金曜日

日本外交、ここが課題

10月4日に拓殖大学で行った講演の一部です。
私は今年の3月から霞ヶ関にある外務省を担当することになった。
外務省は「開放」と「秘密主義」という2つの顔がある。
外務省幹部が積極的に記者と懇談に応じ、外相の外国メディアの記者会見出席を歓迎している。これは開放的な部分だ。
一方で、秘密主義も強い。
外国との交渉は秘密保持が必要という建前のもと、交渉の内容は公開されないことが多い。公開されても一部か、もしくは中身をわざとすり替えて行うことも少なくない。
秘密主義が国益につながるのなら大いに歓迎だが、むしろ秘密主義が緊張感を失わせ、外交的な失策につながっていると思われるケースも少なくない。
たとえば最近の出来事でいうなら、領土問題だ。
韓国の李明博大統領の竹島訪問、尖閣諸島国有化をめぐる中国の猛反発。これは大使館や外務省本省のエリート外交官は、事態が悪化することをどうして予測できなかったのか。
外務省側は事務方が、相手国と意思疎通していたというが、誰といつ、どのように接触し、どう伝えてきたかは判然としない。
外務省側も詳しく説明しようとしないので、追及しようがない。
外交の力は、情報から来ているとおもう。
しかしその情報は関係省庁が、自分の手に握りしめて他に出さないので、きわめて非効率で、同じ情報を違う役所が追いかけるなどということがしょっちゅうだ。
たとえば北朝鮮に拉致された日本人の情報についても、複数の役所が調べている。総合力として機能していない。
外務省に勤務する人たちの給与は決して高くないが、在外公館に出て仕事をすれば、住宅手当や在外手当が入ってくる。
赴任地の物価に比較すれば、相当な高給となる。しかし、それに見合った仕事をしているのかは大いに疑問だ。

秘密主義といえば、こんな記事もある。
中央官庁には2001年から情報公開法が適用され、一定期間過した文書は公開が義務付けられた。
ところが、この法律適用の直前、外務省は機密文書を大量に廃棄していたという。
http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/e58f1e5ec14b335505a9652d849bb981
外務省は毎年、職員の定員増を財政要求として発表しているが、それが受け入れられるには、さらに奮起が必要だ。

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