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2013年7月3日水曜日

北朝鮮と交渉するには 田中均氏の著作から

 北朝鮮との交渉を成功させるこつを、田中均・元外務省外務審議官が著作「プロフェッショナルの交渉術」の中で明らかにしている。

 小泉首相の訪朝をデッドラインに定めて交渉を始めた。それが北朝鮮のメリットにつながることが分かったからだ。138P

秘密保持にも務めた。権利義務関係のない国どうしとして慎重に進めなければいけなかった。ただ密約は作らない、これは国民の権利義務を縛るような内容になりかねないためだ・いろいろな可能性のアイデアは考えたが、日朝平壌宣言を、国交正常化の原則として定めた。この相談は、当時の小泉総理と福田康夫官房長官、古川貞二郎官房副長官の三人で相談した。一人で交渉せず、通訳と記録を残すスタッフを連れて行った。さらに情報も一度にだした。「いったん隠そうとしたら、それは何かの形で跳ね返ってくるからだ」(166p)と書いている。

 だた巷間、田中氏は、北朝鮮側から伝えられた情報を出さないようにしたとも報じられている。

 報道機関は、拉致被害者の生死ばかりに目を取られ、平壌宣言の価値にあまり注目しなかったが、外国のメディアは正当に評価してくれたと恨みがましいことも書いている。

彼の交渉技術は「相手のすべてを見逃さないよう、ありとあらゆる質問をしいた。かまをかける。相手から情報を引き出す能力、情報を取る能力をフル稼働させる。こちらから相手に何かぶつけ、その反応から物事を評価する。あるいは相手に持って帰らせ、向こうから言ってくることを聞く。時間的余裕を与える。あるいは、与えない」(169p)

 実際どんなやりとりがあったのは分からないし、本人が美化しているかもしれないが、今の政府の中で、田中氏の役割を誰がやっているのだろうか?

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