お知らせ

五味洋治のページです。主に韓国での北朝鮮関連報道を訳していますが、日本語で紹介されない記事を私の目でセレクトしています。私の執筆活動、経歴についても掲載しています。最近のお勧めは、北朝鮮の軍事関連報道です。日本のメディアが伝えていない細かなものまで拾っています。私がかつてここに書いた金正恩の性格分析は今も十分通用します。筆者へのご連絡はこちらをクリックしてください。コメントは実名以外受け付けません。

2013年10月27日日曜日

北朝鮮の代表的インチキ,二重価格制

経済学者が書いたのか、一読してもよく分からない。

要するに、二重価格制度というのは経済の破綻を意味しており、国を閉鎖しているのもそれが理由だということらしい。

中国でも起きたことなのだが、じっくり研究する価値がある問題だ。

ひとまず二重価格という概念に対する簡略な考察が必要です。
しばしば誤解するのが二重価格制度は社会主義制度の産物というものです。
結論から言わばそうではありません。

ファシズム体制下のナチス ドイツとイタリアでも存在した制度で,両次大戦の間の英国でも存在した制度です。
すなわち二重価格制は民主主義にしても社会主義にしても国家社会主義にしても間に関係なしでひとまず経済がどん詰まりになって経済官僚らが(過去の事例から習わないほど)十分にまぬけならばいくらでも発生する可能性がある。

二重価格という概念のディテールを詳しく開けてみれば二重価格制度の核心は結局価格上限制(price ceiling)であることを知ることが出来ます。

すなわち政府で特定財貨の価格を定めておいてそれ以上を受けることができないように法的に規定するのです。

それなら政府でなぜこのようなことをするのかに対して論じてみます。

ひとまず価格ということは基本的に供給と需要が一定である場合、自然的に生成されるのが普通です。

しかし,実物経済では色々な要因などによる急激な暴落あるいは暴騰を体験する場合が多いです。

このような問題として発生する社会的損失を減らすためにいわゆる要職者が集まって,議論したあげく出てきた方案が直ちに最高価格制です。

17262505571382710576

すなわち価格上限線を公定で定めた後、これ以上は受けられないように禁止する内容です。

普段買い占めを日常行いながら,相場差益を狙った悪徳商人に苦しめられるため,彼らによって発生する市場の逆機能を解消できると考えたためだ。

(例えば農耕社会で農産物価格が突然暴落すればものすごい水準の社会的混乱を経るようになります。
)

しかし価格の下落は供給量の下落を呼び起こすようになって,このような供給量では需要を耐えられなくなって均衡点は表の下方に降りて行くようになります。

この過程で黄色い部分の(deadweight loss)が発生するようになって,供給量水準で需要曲線上の‘別途の’価格が決定されます。
これが直ちに闇市価格になります。

ここまではしばしば原論部分です。

この方法論が隠している’本当に問題’は次のようです

1.国政価格が事実上無力化して,国民が政府政策をこれ以上信頼しなくなる

2.国政価格に合わせるために財貨の質的低下が発生して,緊急にたくさん発行するため発生する無責任な業務の雰囲気が招来

3.財貨が必要な人々が闇市で高値に物を買うようになって、これを供給する密輸業者や腐敗した官僚らが高い相場差益を享受すること(禁酒法時代の米国マフィアら,南米の腐敗した警察や官僚ら)

4.人々が闇市を利用する過程で自然に合法の虚構化と不法の大量化を招く。
すなわち遵法意識がなくなり、法を迂回したり処罰だけを避ける方式で不法行為を日常行う社会的風潮量産

5.(特にstate capitalism体制下で)供給を事実上統制している政府官僚らが闇市と結託して恐ろしい速度で腐敗する。
結局国家全体の不正腐敗蔓延で帰結

どこかで何回か見たようにしませんか。
そうです。

直ちに朝鮮民主主義人民共和国の現実だと見ても言い過ぎではありません。

ところで北朝鮮は上の国家らの場合とは少し違います。
北朝鮮は基本的にナチス式略奪経済でもなくて,英国のように世界大戦を体験する中でもありません。

それならどうしてこのように持続的に二重価格を維持しなければならないのかに対して疑問を抱く方々もおられるでしょう。

どうせ市場秩序がどの程度定着したのにそのまま価格形成を市場に任せてはいけないか?

ここから北朝鮮が使う二重価格のぺテン インチキ的性格があらわれます。
市場で形成される価格は韓国と同じように正常な流れの需要と供給で決定されるそのような概念ではありません。

配給が切れて飢えとあらゆる収奪を体験する過程で、需要はすでに天上知らずで上がった状態で,供給の相当部分は相変らず権威を維持している政府の統制が(直接的,間接的不問)にあります。

すなわち北朝鮮で形成された市場価格は私たちがしばしば考えるそのような正常な形態の均衡点ではないのです。

先立ってstate capitalism体制下で政府官僚らが闇市と‘結託’とするとしました。

ところでもし国家自体が,結託でない‘主導’になることもある。

闇市で形成される均衡点が図の上に行けば、ますます社会主義体制下でプロレタリア独裁という名目で政府が独占的に所有する資源の相対的価値はそれだけ上がるようになっています。

どうせ飢える人々が増えれば増えるほど北朝鮮政権が握っている一握りもならない資源らの相対的価値はそれだけ高まることです。

北朝鮮がありったけの力を込めて徹底した閉鎖状態を維持しているのも直ちにこのような理由からです。

周辺国らの経済的豊かさ,生活の自由を直接目で見た北朝鮮住民たちはこれ以上北朝鮮政権が握っている一握りの米とぼろのような服類などに振り回されることができなくなります

http://blog.donga.com/nambukstory/archives/70271

0 件のコメント:

コメントを投稿