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2014年9月18日木曜日

◎「故金丸信生誕100周年に際し訪朝/金丸信吾氏に聞く」「朝鮮新報」9月12日付

 


「ちゃぶ台をひっくり返すのはやめるべき」「日朝は粘り強く交渉継続を」


故金丸信元副首相(自民党元副総裁)の生誕100周年に際して、金丸信元副首相の親族や支援者ら56人が、9月6日から11日にかけて訪朝した。一行は滞在期間、平壌や開城市内を参観。最高人民会議常任委員会・金永南委員長を表敬訪問したほか、 朝鮮外務省の宋日昊大使との面談を行った。金丸元副首相の子息で、秘書も務めた金丸信吾氏に、今回の訪朝について聞いた。
―訪朝の経緯について。

金日成主席生誕100周年を迎えた2012年に訪朝した際、ふと主席と金丸は2歳違いだったと思い出し、2年後の金丸生誕100周年にあたって何かできないかと考えたのがきっかけだった。
金丸が生前政治家として取り組んだ最後の大仕事であり、また、やり残した仕事である日朝国交正常化の実現が今以て成されていない中、金丸に縁のある人たちで朝鮮を訪れることが、生誕100周年記念に最もふさわしいと思い至り、訪朝の運びとなった。
(中略)

 

―訪朝の意義をどのように考えているか。

このたびの訪朝の目的は、参加者らが朝鮮を直接自分の目で見て感じ、朝鮮の実像を理解してもらうことにあった。訪朝前は、日本のマスコミ等による知識しかない中で、多くの参加者らが「北朝鮮=恐ろしい国」という偏見を抱いていた。残念ながら、多くの日本人にとって、これが朝鮮に対する現在の評価である。しかし参加者らは、想像とまったく違う朝鮮の姿に驚き、機会があればまた訪れたいと口々に話していた。そういった意味で、このたびの訪朝の目的は達成されたと思っている。とても有意義な訪問となった。
(中略)

 

―朝・日関係改善に対する朝鮮側の意気込みは感じられたか。

最高人民会議常任委員会の金永南委員長が1時間以上も時間を割いて面談してくれ、また、訪朝団全員と握手し、記念撮影もしていただいた。民間の団体に対するこのような待遇に、参加者らは大変驚いており、参加者らにとって最も印象に残る思い出になったと思う。


朝鮮側の日朝関係改善に対する熱気が、十分に感じられた。5月に日朝政府間合意が発表され、両国の関係に明るい兆しが見えてきた今、いかなる場合も、粘り強く交渉を継続していくことが重要だ。日本も含めて、互いにちゃぶ台をひっくり返すようなことはもうやめにしなければいけない。そのことは日朝交渉の朝鮮側代表の宋日昊大使にも伝えた。

日朝間には拉致問題以外にも強制連行・強制労働、日本軍「慰安婦」問題をはじめとした日本の戦後補償の問題など、様々な問題が横たわっているが、日本では拉致問題が真っ先に取り上げられ、それが日朝交渉を阻害している最たる原因となっている。安倍首相は、「拉致問題の解決なくして日朝国交正常化はない」と主張するが、日朝国交正常化の実現こそが日朝間の諸問題を解決する一番の近道である。
(中略)

 

メモ
金丸信元副首相は1990年9月、自由民主党と日本社会党の合同訪朝団の自民党代表として初訪朝し、朝鮮労働党との間で3党共同宣言を発表。信吾氏は金丸元副首相の秘書として同行した。以来、国交正常化交渉のため訪朝を重ね、金日成主席と91~92年に計7度も単独で会見。金正日総書記とも会話を交わした経験がある。(了)

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