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2016年1月17日日曜日

核実験で浮上した南北の情報戦

北朝鮮が6日4次核実験を実施するに先立ち、通信信号体系を全面改編したため、韓国と米国情報当局が正しく北朝鮮軍の通信内容を盗聴できなかったという主張が提起されて衝撃を与えている。

元記事 https://www.newdaily.co.kr/news/article.html?no=297095

‘京郷新聞’は国防部関係者を引用、“韓米情報当局が収集した北朝鮮の潜水艦発射弾道弾(SLBM)関連諜報が外部に露出した後、北朝鮮軍が信号通信体系をすべて変え、韓米対北朝鮮情報収集に深刻な支障がもたらされた”と伝えた。

‘京郷新聞’によれば、2015年11月28日北朝鮮軍のSLBM射出試験失敗が国内言論を通して、詳細に報道された後起きたことという。

国防部は北朝鮮のSLBM発射試験失敗と関連した情報が韓国軍内部でなく、軍の外部から流れ出た事実を確認したという。

問題はこれによって北朝鮮軍が信号通信体系を突然変えて、韓米連合軍の対北朝鮮盗聴諜報収集に深刻な支障を招来、対北朝鮮‘信号情報収集(SIGINT)’に相当期間‘空白’ができたということだ。

国防部、合同参謀本部、陸海空軍などは対北朝鮮軍事諜報が露出した情況があらわれ、すべての勤務者を対象に‘保安誓約書’を提出するようにしたという。

この‘保安誓約書’を提出した人は軍捜査機関が要求すれば携帯電話通話目録などを自主的に提出しなければならない。

一方‘朝鮮日報’は12日“北朝鮮軍が最近韓国軍の盗聴を避けるために軍通信網で偽り情報をしばしば流している”と政府消息筋を引用して、報道した。

‘朝鮮日報’は“北朝鮮は2015年8月地雷挑発直後砲撃挑発を敢行する時、韓国軍が盗聴で北朝鮮軍砲兵などの動きをあらかじめ把握したと自体分析したようだ。

その以後北朝鮮軍は軍通信網を改善して、情報当局が北朝鮮情報を入手するのがさらに難しくなったと理解する”という政府消息筋の話を伝えた。

‘朝鮮日報’は軍関係者を引用、“北朝鮮は最近盗聴が憂慮される軍通信網を利用する時、あたかも韓国軍に「聞け」とばかりにしばしば偽り情報を流す”としながら“通信内容を聴いて確認してみれば動きが全く捉えられないこともある”と伝えた。

‘京郷新聞’と‘朝鮮日報’の報道内容は事実新しいものでなく15年前からあった南北‘情報戦’結果だ。

エリツィン政権時期ロシア政府が‘FAPSI(連邦通信情報局、2003年組織改編で解体・FSBに統合)’が運営した北朝鮮の盗聴施設を撤収しようとする時、北朝鮮金正日政権は“要員だけ出て行き、施設は残せ”と脅迫、施設を奪ったことがある。

2012年11月国内言論らは"北人民軍4軍団が前方地域に数十ケ所の盗聴施設を運用中"と報道したことがある。

この施設を運用する技術を習った北朝鮮は韓国軍の盗聴部隊の‘777司令部’と米NSAが北朝鮮内部通信を全部(満遍なく)盗聴しているという事実を把握した後‘対北朝鮮支援’が大きく増加した1990年代末からすべての軍通信網を地下光通信に交替した。

2000年代中盤には北朝鮮と中国間の海底ケーブルを韓米連合が盗聴しているという事実を知るようになった後、該当施設を撤去することもした。

北朝鮮はもまた韓米連合のSIGINT(信号諜報)網をかく乱するために、盗聴が可能な携帯電話通信や無線通信などでは多様な逆情報を流してきた。

韓米連合は北朝鮮の逆情報にだまされないためにU-2SでもRQ-170、金剛(錦江)・白頭のような偵察機、KH-14等の諜報衛星を通して、各種情報を‘交差確認(Cross Check)’して正確な諜報を探り当てる努力をしている。

韓米連合は北朝鮮と中国国境、北脱出者らと北朝鮮に残った家族らの間の国際電話等を通しても諜報を収集する時もあって、必要な場合には‘人間諜報(HUMINT)’網を活用したりもする。

だがDJ-盧政権をたどりながら大きく弱くなった‘人間諜報は、まだ完全に復旧しない状態と知られている。

一方北朝鮮は韓米連合と比較して‘非対称的優位’を持った人的資産とIT技術、すなわち在米親北勢力や韓国内親北指向人物ら、マスコミ界・財界・文化系等を通して、敏感な情報を収集して、ウェパドゥ-P2P、トゥレントなどに悪性コードが混ざったファイルを上げて‘底引き網式情報収集’を繰り広げたり対南IT攻撃手段で活用している。

今後5~6年間には他の威嚇があるという主張も出てきた。

北朝鮮が海外に用意しておいた偽装貿易業者を通して、ドイツなどから携帯電話盗聴装備とGPSかく乱装置などを導入、‘対南事業’に使っているということだ。

特に、北朝鮮が保有する一部盗聴装備は韓国国民の携帯電話や無線インターネット網まで盗聴できることで把握されて衝撃を与えたことがある。

実際北朝鮮国家安全保衛部がロシア製やドイツ製携帯電話盗聴装備で中国製携帯電話を使う北朝鮮住民たちを捜し出して、処罰しているという便りは何回も報道されたことがある。

だが韓国内では北朝鮮のこういう監視能力にこれと言った関心がなくて、今でも自身の電話通話やEメールなどが北朝鮮によって監視を受けているという意識をしていない。

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