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2017年2月11日土曜日

開城工団 閉鎖継続か再開か(韓国報道を総合)

▶閉鎖1年

韓国が北朝鮮と共同運営し、「南北関係最後の砦(とりで)」とされてきた開城工業団地の操業が停止されてから10日で丸1年がたった。

 韓国政府は、北朝鮮が昨年初めに4回目の核実験と事実上の長距離弾道ミサイル発射を強行すると、2月10日に制裁措置として開城工業団地の操業全面中断を発表した。北朝鮮はその翌日に開城工業団地を閉鎖し、韓国側の人員追放で対抗した。

 北朝鮮は同3月、南北間の経済協力・交流関連の合意を全て無効とし、団地内にある韓国側の資産の完全清算を一方的に宣言したが、清算はいまだに実行されていない。

 韓国政府の当局者は「北が開城工業団地の操業再開や生産設備の搬出を行う動きはみられない」と話した。しかし一部では、工団に備えられていた電気釜が、中国側に密売されたという。

 開城工業団地の操業中断を機に南北交流は完全に中断した。この1年間、南北を行き来する人や物資は皆無だ。

 2004年4月から敷地造成工事が始まった開城工業団地は、北朝鮮の3回の核実験と国連安保理の制裁決議、「天安」撃沈事件や延坪島砲撃事件が起こった際にも操業を続けた。

 しかし韓国政府は昨年、開城工業団地の資金が北朝鮮の核・ミサイル開発資金に転用されていると発表したことで、開城工業団地と対北朝鮮制裁との関連を公に宣言した。1988年以来28年の歴史を持つ南北の経済協力は全てストップした状態」と述べた。

 現在も韓国政府は北朝鮮による挑発の脅威と国際社会の対北朝鮮制裁などを考慮し、開城工業団地の操業再開について議論するのは不適切とする立場だ。

 特に、北朝鮮の核問題に進展がないままで開城工業団地の操業を再開させるのは、北朝鮮に流れる外貨を規制する国連安保理決議の趣旨に反するというのが政府の判断だ。

 ただ開城工業団地の操業再開が国連安保理の北朝鮮制裁に違反しているかどうかは議論の余地がある。
 昨年2月に閉鎖された開城工業団地について、現在、韓国の次期大統領候補が積極的に発言している。

韓国政府は1年前断行した開城工業団地全面中断措置が北朝鮮の核とミサイル開発に打撃を与える効果があったと評価しました。
国際社会の強力な対北朝鮮制裁を引き出す役割もしたと強調しました。

韓国統一部は開城工業団地全面中断措置を下すことによって以後強力な国連安全保障理事会対北朝鮮制裁決議2270号と2321号が出てきたと評価しました。

▶国際社会の圧力引き出す

チョン・ジュンヌィ統一部スポークスマンは10日定例記者説明会で1年前開城工業団地稼動を全面中断した措置の効果を尋ねた質問にこのように答えて,米国と日本,ヨーロッパ連合(EU),オーストラリアなど主要国家らが独自の対北朝鮮制裁を強化するなど国際社会の強力な圧迫を引き出す決定的要因になったと評価しました。

チョン スポークスマンは韓国政府が開城工業団地全面中断を発表する当時北朝鮮の度重なる核果長距離ミサイル挑発があったしこのために国家安保が脅威を受けているという厳重な現実に基づいて,北朝鮮の核とミサイル挑発を防いで国民の安全と危機を守るために公団稼動中断を決めたものと説明しました。

特に開城工業団地に入る大規模現金を遮断することによって北朝鮮の核とミサイル開発に打撃を与えたと評価しました。

こうした中開城工業団地全面中断で去る1年間深刻な経営難を体験してきた公団入居企業らの中で相当数が公団が再開になれば再入居する意向があると調査されました。

▶再開求める声も

開城工業団地全面中断1年を控えて開城工業団地企業非常対策委員会が9日ソウル,汝矣島中小企業中央会観で記者会見を行って,入居企業らの被害現況,再入居意志に対するアンケート調査結果を発表した。

発表を終えた後,チョン・キソプ非常対策委院長など参席者らが"開城工業団地再開しなさい"と書いたピケを持ってスローガンを叫んでいる。

開城工業団地企業非常対策委員会は9日ソウル,汝矣島中小企業中央会観で持った記者懇談会で公団入居企業を対象に自らのアンケート調査をした結果を発表しました。

調査結果答えた82業者の中で67%が‘再入居する意向がある’と答えたと明らかにしました。

再入居理由では‘開城工業団地の人件費対応高い生産性と低い物流費,そして熟練労働者など競争力ある経営環境’を選んだ応答が81%で最も多かったです。

26%は‘状況を見て判断する’と答えたし‘再入居は大変で不可能’という応答は7%に過ぎなかった。

 団地進出企業などでつくる開城工業団地企業協会のユ・チャングン副会長は「国連安保理が開城工業団地の操業を中断するよう決議を下したものではない」とし、「むしろ(過去に)北が何度も核実験を行い、国連安保理の制裁が実行された際にも、韓国政府は開城工業団地を操業する名分を『開城工業団地は北の住民に雇用を提供する協力事業』だとして朝鮮半島の緊張緩和に寄与していると強調し、国連安保理から肯定的な評価を受けた」と述べた。

 またユ副会長は「国連安保理決議では『北の住民の生活(を左右する問題)』については対北制裁の例外としている」と説明した。

▶即時再開 野党の大統領候補

 一方韓国の次期大統領野党候補らを中心に“開城工業団地を再稼働しなければならない”という主張が提起されている。

 野党候補は、工団再開を主張しているが‘直ちに再開’と‘条件付き再開’等で立場が分かれている。

文在寅民主党前代表と李在明城南市長は“直ちに再開”を主張します。文在寅候補は“政権交替成し遂げれば開城工業団地2000万坪まで拡張””開城工業団地は北朝鮮の核問題解決に役立つだろう。そうした『てこ』を持っていてこそ助けになる”と朝鮮日報の取材に述べている。

ここに安熙正・忠南道知事も最近“開城工業団地再開”で立場を定めたと伝えられる。

反面安哲秀国民の党前代表とユ・スンミン正しい政党議員は‘条件付き再開’を主張している。
開城工業団地再開には同意するが北核とミサイル挑発などに対する北朝鮮の責任ある態度変化が先になければならないというものだ。

特に国際社会との意見調整も重要だということが安前代表とユ議員側の立場だ。

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