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五味洋治のページです。主に韓国での北朝鮮関連報道を訳していますが、日本語で紹介されない記事を私の目でセレクトしています。私の執筆活動、経歴についても掲載しています。最近のお勧めは、拉致再調査、金正恩の健康、張成沢処刑、崔竜海失脚関係の韓国報道です。日本のメディアが伝えていない細かなものまで拾っています。私がかつてここに書いた金正恩の性格分析、内容は今も十分通用します。筆者へのご連絡はこちらをクリックしてください

2017年4月22日土曜日

北朝鮮情勢 私の考え方

① 北朝鮮情勢 本当のところはどうなのか?

  ・ヤバイ/ヤバくない でお答え頂いた上で、その理由を教えてください

ヤバイくない

理由

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米朝の指導者の行動は予測しにくく、警戒は必要だが、結局、

武力衝突はおきず、先制攻撃

もできない。

金正恩委員長は子供の頃から負けず嫌いと言われており、バスケットの試合でも負けると、いつまでも悔しがっていたという。

金正恩氏にとって核やミサイルの開発は、3代目の指導者である自分の存在価値を示すもので、米国や中国の圧力があったとしても簡単にやめられない。しかし、北朝鮮は自国の生き残りが最大の命題であり、あえて自分から攻撃することはない。

一方、トランプ大統領は、オバマ大統領と違って、北朝鮮問題に強い姿勢で臨んでおり、核実験や、アメリカ本土を狙う長距離彈道ミサイルの実験をきっかけに、部分的な北朝鮮攻撃を検討するかもしれないが、結局、反撃被害が大きく、実行できない。

トランプ政権は北朝鮮政策をまとめた。14日の米国の新聞によれば、「経済制裁や外交手段」を通じて圧力をかけ、北朝鮮を核放棄の交渉に復帰させるものだと伝えている。

② 北朝鮮に対してアメリカが武力攻撃を行うと言われています

実際、

攻撃を行う可能性は何%でしょうか? その理由も教えてください

  5  %

理由

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偶発的に武力攻撃が起きる可能性はあるが、極めて低い。理由は3つ。

実際に攻撃するとなると、日本や韓国と事前に協議する必要がある。特に韓国は大統領選中であり、当事者としての判断ができないし、選挙にも大きな影響を与える。.新大統領が誰になったとしても、候補者は北朝鮮とは対話での問題解決を訴えており、米国が独断で攻撃できない。

さらに北朝鮮は、ミサイル施設を地下化しており、武力攻撃には反撃してくる可能性が大きい。1994年にも米国は核施設攻撃を計画したが、米国人8万~10万人を含め100万人の死者が出るとの試算があり、結局攻撃を見送っている。北朝鮮の核、ミサイル能力が高まった現在はもっと難しい。

3つめは、現在北朝鮮のミサイルは移動式で、固形燃料を使うようになっており、準備を始めて30分程度で発射できるとされる。事実上、相手の動きを察知して攻撃し、相手の反撃も封じ込めるのは時間的にも難しい。経済制裁の強化と合わせ、北朝鮮の後ろだてである中国の協力を最大限に引き出しながら、外交的手段で緊張緩和を図るのが現実的だ。

③ アメリカが武力攻撃を行うとしたら、いつが一番濃厚でしょうか?

  できるだけ具体的な日付と、理由を教えてください

武力攻撃が行われるのは… 月 日

 

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特定の日付で攻撃するというのは根拠がないし、4月27日攻撃説は、すでに広く噂になっており、可能性はない。

武力攻撃が行われるとすれば、米国や日韓に具体的な危険が及ぶことが確実な段階で行われると推測される。

例えば警告を無視して、北朝鮮が6回目の核実験を強行した日などが考えられる。米軍と韓国軍による合同軍事演習が4月末まで続くので、緊張は少なくとも今月いっぱいは続くだろう。

④ アメリカの武力攻撃が始まった場合、日本に及ぶ影響を教えてください

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米国の性急な武力攻撃には反対する。

ただ、本当に実行されたらという仮定で話せば、日本に北朝鮮のミサイルが飛んでくる可能性がある。

日本には国連朝鮮軍(司令部・ソウル)の後方司令部があり、日本国内の7つの在日米軍基地が、国連軍の施設として指定されているからだ。

国連軍は、1950~53年まで行われた朝鮮戦争で、米国が中心となって組織された軍隊だ。

朝鮮戦争は、法的には休戦状態で、まだ継続している。

日本国内の国連軍施設は、キャンプ座間、横田空軍基地、横須賀海軍基地、佐世保海軍基地、嘉手納空軍基地、ホワイト・ビーチ地区、普天間海兵隊基地だ。こういう基地がまずターゲットになるだろう。北朝鮮3月6日に4発の弾道ミサイルを発射したさい、在日米軍基地を狙う部隊が訓練で発射したと公表している。

ミサイルがこういった基地に向けて発射された場合、相当な混乱に陥るのは間違いない。株価の暴落、避難する人たちによる交通麻痺、緊急物資を中心とした食料の高騰、在日外国人の出国ラッシュなど。

万が一北朝鮮の体制が動揺すれば、日本海沿岸に北朝鮮難民が来ることも予想される。武力攻撃が効果を上げたとしても、日本と韓国には甚大な影響が出ることを忘れてならない。

⑤ 北朝鮮の脅威・動きに関して次に予想される事態を教えてください

  

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 過去の北朝鮮の行動を見れば、緊張を高めておいて、米国に対話を呼びかけたり、それまでの緊張がなかったかのように振る舞うことがあった。

 今回も、「米国が無謀な挑発をすれば即時打撃する。全面戦には全面戦で核戦争には核打撃戦で対応する核戦争にはわれわれ式の核打撃でこたえる」(崔竜海国防副委員長)と軍事パレードで、勇ましい発言が出ているが、これは「自分たちからは何もしない」と言っていることと同じ。当面は、軍事パレードで披露した新型ミサイルをことあるごとに表に出して、国営メディアで報道し、自国の軍事力の高さを誇示するだろう。

小型核弾頭の開発もやめず、ある日突然「開発に成功した」などと発表して、トランプ政権を揺さぶるかもしれない。・

⑥ 北朝鮮に対抗して日本が取る行動の予想を教えてください

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日本が取る手は限られている。日本を危機的な事態に陥れることが確実な場合、自衛隊が敵の基地を攻撃することは憲法上認められる範囲とされるが、現状では、敵基地攻撃に必要な装備は持っていない。

 経済制裁といっても、すでに極限までやっており効果的な手はない。

 できるとすれば、在韓米軍が導入を進めているTHAAD (サード=終末高高度防衛)を日本も導入して、ミサイルの防御態勢を強化するとか、日米韓間での軍事情報の共有をさらに深め、北朝鮮の動きを素早く察知する体制を作る程度ではないか。

日本は拉致被害者の問題がある。緊張が一段落したら、この問題で北朝鮮との交渉を再開することも検討すべきだろう。

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