お知らせ

五味洋治のページです。主に韓国での北朝鮮関連報道を訳していますが、日本語で紹介されない記事を私の目でセレクトしています。私の執筆活動、経歴についても掲載しています。最近のお勧めは、北朝鮮の軍事関連報道です。日本のメディアが伝えていない細かなものまで拾っています。私がかつてここに書いた金正恩の性格分析は今も十分通用します。筆者へのご連絡はこちらをクリックしてください

2017年9月18日月曜日

武器にカネ使いすぎ 住民をなだめているが…住民反応冷ややか

RFAの報道 、北朝鮮内部に情報網のある文記者の渾身レポート

www.rfa.org/korean/in_focus/nk_nuclear_talks/comfortnkpeople-09132017092607.html


アンカー:北朝鮮が核とミサイル開発完成により“人民らが腰のベルトを解く(余裕のある生活ができる)ようになること”としながら住民なだめに出たと知らされました。
反面週ミンらは核開発で情勢不安だけ加重させたとし,当局の宣伝に不信感を思っていると消息筋らは伝えました。
ムン・ソンフィ記者が報道します。

12日咸鏡北道の一消息筋は“市党宣伝部で毎人民班らに高級中学校教員らを講師で派遣して,住民講演を進行している”として“講演は核抑制力完成で国防費を減らせて人民生活向上の基礎が用意されたという内容”と話しました。

消息筋は“金正恩が再び私たちの人民らが腰のベルトをきつくしめないようにする(ひもじい思いをさせない)といった約束を守ることができないことに対して非常に胸が痛いという内容も入っている”としながら“金正恩が自ら人民らに固くした約束を破ったことを認めたもよう”と付け加えました。

消息筋はまた“講演では天文学的資金を核抑止力強化にまわすほかはなかったという弁解をしていて,金正恩が人民生活をけり飛ばして核開発に没頭してきたことを認めるような内容も入っている”と伝えました。

消息筋は続いて“水素爆弾開発が成功的に完了したので今は金正恩が人民生活向上に力を傾けるという講演内容に対して住民たちは苦笑した”としながら“いつになったら核開発をやめ、人民らを飢えさせて死ぬようにしないのかと反発している”と強調しました。

これと関連して両江道の一消息筋は13日“今人民生活が大変な程度を越えて,深刻な状況に達した”として“人々が‘このように難しく住むところにはいっそ戦争でもやったほうがいい’という話をするほど生活が疲弊した”と話しました。

消息筋は“今年8月から外国で輸入したベトナム米を軍部隊食糧で供給しているのにベトナム米はすぐに腹がへる”として“いつになったら核開発に使った軍事費を人民らに回すのかと人民らは反問している”と付け加えました。

それと共に消息筋は“核抑止力を完成したのでこれから残る軍事費を人民生活向上にまわすという宣伝は悪化した民心をなだめるための弁解に過ぎない”として“こういう宣伝は前からたくさん使ってきたので人民に全く効かない”と指摘しました。

2017年9月16日土曜日

金正恩の成果は科学者重視


金正恩は2017年の新年の辞で、科学技術を重視していることを明らかにしている。
 「英知に富み、才能豊かなわが国の科学者、技術者は、地球観測衛星「光明星-4」号を成功裏に打ち上げ、ついで新型の静止衛星運搬ロケット用大出力エンジンの地上噴出試験を成功させることによって、宇宙征服への道を大きく開きました。朝鮮式の無人化されたモデル生産システムを確立し、農業生産で凱歌を上げることのできる多収穫品種を育種したことをはじめ、国の経済発展と人民生活の向上において重要な意義をもつ誇るべき科学技術上の成果を次々と上げました」
 

新年の辞は、その年の目標を示すものだが、この約束が守られない事も多い。
 ただし、科学技術について金正恩は、着実に実行している。それが飛躍的なミサイル技術の向上につながっているといえよう。
 
 核分野と長距離ミサイル分野では 寧辺物理大学と、平壌国防大学がある。

数学と物理に才能ある子供を選んで入学させる。他の成績は関係ない。優秀な学生は10年間の軍隊生活を免除する。

そこを卒業した人材を国家科学院に配置し、専門的に研究させる。科学院の傘下にはおよそ130の研究所があり、研究員は数万人になる。

制限的だが、インターネットを使って海外の資料も読むことができる。

科学関係の行政機関の幹部は、これまでは名門の金日成大学出身だったが、最近では実力主義で理科大学出身が優先されている。


 研究所らが収益事業に乗り出した。事業が順調な場合には一般研究員ら月給が1ヶ月におよそ5千ウォン程度だが、10万ウォン以上受ける研究員も生まれるほどになった。
 例えばタブレットPCのようなものを生産して、売ればドル収入を得られる。

(韓国MBCテレビ 統一展望台など参考)

2017年9月15日金曜日

中朝の密貿易を摘発 中国

http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=104&sid2=322&oid=214&aid=0000787783

中国がその間おおっぴらになされてきた北朝鮮との秘密取り引きについて、取り締まりを強化している。
韓国MBC(優れた国境レポートが多い)

鴨緑江周辺,中国,丹東のある漁村では武装した中国の辺境守備隊が周辺にいる船舶をいちいち調べます。
密輸の痕跡を確認するためにです。
[村住民]
"一日にも何度も巡回査察をします。
今関係が緊張しているでしょう,夕方にも巡回査察が来ます。"
今春までおおっぴらに北朝鮮との密輸がなされた川辺出入口には、フェンスができた。
密輸船舶に車両が近寄れない措置だ。


北中密輸ルートでしばしば利用されてきた町には密輸を強力取り締まるという警告を書いた垂れ幕を掲げた。先週には管轄する当局が密輸関連部署会議を開いて,調査方式まで具体化して出ました。
このように大々的な取り締まりが続きながら,密輸業者相当数が最近当局に捕まったし,北中境界地域で小規模でなされてきた密輸の道が途切れた。

[住民]
"もう北朝鮮物は今入ってこれません。
物交換するのも取り締まっていて船も皆差し押さえられた"
北朝鮮外貨稼ぎ戦線には甚大な打撃が避けられないことと見られます。
北中国境でMBCニュース金ピルグクです。

2017年9月12日火曜日

水爆実験以降 噂拡散 鬼神病の噂も

自由アジア放送の報道、住民被害が広がっているのかもしれない。
http://www.rfa.org/korean/in_focus/nk_nuclear_talks/nucleartest-09112017093950.html

アンカー:北朝鮮では核実験と関連して,根拠ないうわさが拡散すると分かりました。
これに対して北朝鮮当局が取り締まりに出ましたが。
ノ・ジョンミン記者が報道します。
“核実験をして失敗すればその地域は日本,広島のようになる。”
“放射性物質なので皆死ぬ。”
この頃北朝鮮住民の間で拡散するうわさの内容です。
北朝鮮内部状況を取材する日本の報道機関‘アジアプレス’は北朝鮮でミサイル発射と核実験に関する多様なうわさが広がっておりこれに伴い当局が取り締まりに出たと11日自由アジア放送(RFA)に伝えました。
これだけではありません。
咸鏡北道市場では“物がなくなって物価があがる”という根拠ない噂が飛んでいます。
6次核実験以後紛らわしい情勢を利用して,一部商人らが経済的利益を取ろうとすると見られました。
これに伴い北朝鮮当局も取り締まりに出ました。
当局は“根拠ない噂をたてる人はどんなことがあってもつかみ出す”として“このようなうわさは口にすることもするな”と警告したと伝えられました。
情報が制限された北朝鮮では今年の初めにも“市場に中国商品が出てこない”,“物が売れない”等の流言飛語が拡散して,北朝鮮当局が住民の口封じに出たことがあります。
一方,米国と韓国に対する金正恩政権の軍事的威嚇に対して懐疑的な反応を見せる北朝鮮住民も少なくありません。
両江道に住む住民は“北朝鮮が絶対攻撃できないと思う”として“金正恩が核とミサイルの他に信じることがなくて軍隊は栄養失調が蔓延したうえに戦争が起きても戦おうとする人がない”と話しました。
すでに北朝鮮住民は‘全てのものが威嚇に過ぎない’と考えるというものです。
[Ishimaru Jiro]北朝鮮内部の人に尋ねてみれば今朝鮮人民軍は絶対戦争できないと話します。
人民軍兵士たちが栄養失調にかかるということは北朝鮮社会で常識になりましたよ。
北朝鮮媒体ではいつでも全面戦争をすると宣伝するが,人民軍の実状は知らないですか?
根拠ないうわさで社会的混乱が大きくなる可能性を意識したためなのか北朝鮮は6次核実験を押し切った直後、群衆行事等を通して,内部結束に出ています。
こうした中北朝鮮住民は金正恩政権の核とミサイル開発でむしろ生活が難しくなったという不満を表出すると伝えられました。

朝鮮日報が以下の報道をしたことがある。2016年8月1日
北朝鮮は2006年から今年1月まで核実験を4回強行したが、実験が行われた咸鏡北道吉州郡豊渓里周辺では住民の間で原因不明の頭痛や突然の体重減少、感覚機能の低下など、さまざまな症状が出ていることが調査により明らかになった。核実験場の周辺住民はこれらの症状を「鬼神病」と呼んでいるという。ところが北朝鮮政府は一連の症状の原因が核実験にある可能性を周辺住民に全く伝えておらず、現地出身の脱北者は韓国に来て初めて、これら健康被害の原因が放射能にあることを知らされるという。北朝鮮の故・金正日(キム・ジョンイル)総書記や現在の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が現地周辺を視察したとの報道はこれまで1回もないが、これも放射能に伴う健康被害を避けるためとみられる。
韓国で活動する脱北者団体「統一ビジョン研究会」が、北朝鮮で行われた1-3回目の核実験を間近で経験した吉州郡吉州邑出身の脱北者13人から聞き取り調査を行ったところ、彼らは全員が健康面の異常を直接経験しているか、あるいは現地で症状が出た住民を直接見たと回答していた。彼らが住んでいた吉州邑は核実験場のある豊渓里からわずか27キロしか離れていない。調査によると13人中6人は1回目の核実験(2006年10月)を間近で経験し、5人は1回目と2回目(09年5月)、2人が1回目・2回目・3回目(13年2月)を経験してから脱北した。4回の核実験を全て経験した脱北者は今回の聞き取り調査ではいなかった。
3回の核実験を経験した40代の男性(2015年7月脱北)は「13年夏ごろから吉州郡全域で、体がだるく、食べてもやせ細り、頭痛に苦しむなど原因不明の症状に苦しむ人たちが出始めた」「現地ではこれらの患者たちについて『鬼神病にかかった』といううわさが広まっていた」などと伝えた。この男性は「鬼神病患者たちは症状がひどくなっても治療が受けられなかったため、占い師などを訪ねるしかなかった」とも証言している。

さらに詳しい内容は以下で
http://blog.goo.ne.jp/aeran2000/e/45925694f87596a7ee6bd2974bad585c
放射能が空気中にもれていなくても、水が汚染されている可能性があるという。

韓国のケーブルテレビ チャンネルaも原因不明の病気が拡散していると指摘。


頭痛、体重の低下、視力の悪化などを訴える住民が増えているという。

日本では抗がん剤盗難事件も発生
http://www.sankei.com/affairs/news/170415/afr1704150009-n1.html

2017年9月11日月曜日

小泉訪朝切手が販売禁止に 北朝鮮

NHKが以下の報道をした。

2回にわたる日朝首脳会談でキム・ジョンイル(金正日)総書記の通訳を務めるなど長年にわたって日本との対応にあたってきた北朝鮮の対外交流機関の幹部が更迭されたとみられることが分かり、更迭の背景や日朝関係への影響が注目されます。

更迭されたとみられるのは、北朝鮮の対外交流機関「朝鮮対外文化連絡委員会」のファン・ホナム副委員長です。


北朝鮮によくいく私の友人によると、ファンが出ている下の切手が、今年の夏から一斉に回収され、販売禁止になったそうだ。

小泉訪朝に関する切手は、日本人の土産として人気がある。こんなところから異変が分かった。

ただ、彼の罪状は「部下の不祥事」だといい、処刑などはされていないもようだ。



コイズム切手

2017年9月4日月曜日

北朝鮮のピンクレディー 李春姫解剖

北朝鮮朝鮮中央TVは3日「大陸間弾道ロケット(ICBM)装着用水素弾試験で完全に成功した」と発表した。


こういう重大発表に必ず登場する女性が李春姫・アナウンサー(74)だ。
韓国でも相当気にする人が多いらしく、聯合ニュースが「リチュンヒは誰」という記事を配信している。


内容が簡単なので、北朝鮮の女性に関する本を書いている小生が、付け加えてみる。

いつも見慣れたアナウンサー、それが李春姫だ。独特の抑揚、ピンク色チョゴリに黒いチマ姿だ。


2006年10月9日、李春姫は、北朝鮮の初めての核実験結果を発表した。この時はめずらしく韓服ではなく洋装を着ていた。

2016年1月6日初めての水素弾試験を成功的に終えたと報道している。
2016年2月7日「
光明星4号」が軌道に成功的に進入したと発表した。

成功的というのは変な表現だが、北朝鮮がよく使う。成功したと考えていいだろう。

この発表後、平壌のモラン館で開かれた「光明星4号」発射祝賀宴会で彼女は金正恩労働党委員長すぐそばで、喜びの涙を流している。




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左側には金委員長夫人李雪主もいた。最高指導者と相当親しく、信頼されていることが分かる。

2016年9月9日第5次核実験発表、2017年7月4日大陸間弾道ミサイル(ICBM)'火星-14'試験発射成功も彼女が担当した。
突然他のアナウンサーが登場したこともある。



2012年12月13日、光明星3号発射成功の特別発表時は、名前の知られていない若い女性アナウンサーがマイクの前に立った。


彼女の行方に関心が集まったが、再び、重大放送担当アナとして復活した。
韓国メディアは、北朝鮮のピンクレディー、口で機関銃を撃つアナウンサー、三代続く指導者の「口」などと呼ばれている。



彼女は現在74才だ。日本の植民地時代に江原道のある貧しい家庭で生まれた。平壌演劇映画大学を経てm1971年朝鮮中央TVアナウンサーに抜擢された。
1974年朝鮮中央TVのメイン アンカーの地位を得てからは「多くの追放と陰謀」(韓国メディア)で生き残ったという。
アナウンサーも嫉妬の多い世界だから、陰謀もあるだろう。

北朝鮮がこのように重大発表の時ごとに70代高齢者李チュヒを使う理由は一体何だろう?
まず有力なのは、金正日国防委員長が生前彼女を最も好きだったということだ。
迫力ある声は誰も真似できないし、重々しい。そして国家のお祝い事を読み上げるのにはうってつけなのだ。
その金正日総書記が死去したことを伝える2011年12月19日正午の特別放送では、黒ずくめで登場し涙を隠すことができなかった。



映像は残っていないが、1994年金日成主席死亡の時もマイクの前に立っていたという。

1943年生まれであることが確認されており、定年を遥かに越えた年齢であるのに現在北朝鮮の放送政策を総括する朝鮮中央放送委員会傘下朝鮮中央TV副処長兼アナウンサーだという。
2016年1月には、朝鮮中央TVのスタジオで、中国メディアの特別インタビューを受けている。これは今もユーチューブで見られるが、なかなか太っ腹の女性のようだ。


ただし、多くの人が望んでいるのは、彼女があの独特の重みを持った声で出てくる機会が減ることだ。そうしないと、朝鮮半島の危機は際限がなくなってしまうだろうから


女が動かす北朝鮮 文春新書