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2017年9月4日月曜日

北朝鮮のピンクレディー 李春姫解剖

北朝鮮朝鮮中央TVは3日「大陸間弾道ロケット(ICBM)装着用水素弾試験で完全に成功した」と発表した。


こういう重大発表に必ず登場する女性が李春姫・アナウンサー(74)だ。
韓国でも相当気にする人が多いらしく、聯合ニュースが「リチュンヒは誰」という記事を配信している。


内容が簡単なので、北朝鮮の女性に関する本を書いている小生が、付け加えてみる。

いつも見慣れたアナウンサー、それが李春姫だ。独特の抑揚、ピンク色チョゴリに黒いチマ姿だ。


2006年10月9日、李春姫は、北朝鮮の初めての核実験結果を発表した。この時はめずらしく韓服ではなく洋装を着ていた。

2016年1月6日初めての水素弾試験を成功的に終えたと報道している。
2016年2月7日「
光明星4号」が軌道に成功的に進入したと発表した。

成功的というのは変な表現だが、北朝鮮がよく使う。成功したと考えていいだろう。

この発表後、平壌のモラン館で開かれた「光明星4号」発射祝賀宴会で彼女は金正恩労働党委員長すぐそばで、喜びの涙を流している。




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左側には金委員長夫人李雪主もいた。最高指導者と相当親しく、信頼されていることが分かる。

2016年9月9日第5次核実験発表、2017年7月4日大陸間弾道ミサイル(ICBM)'火星-14'試験発射成功も彼女が担当した。
突然他のアナウンサーが登場したこともある。



2012年12月13日、光明星3号発射成功の特別発表時は、名前の知られていない若い女性アナウンサーがマイクの前に立った。


彼女の行方に関心が集まったが、再び、重大放送担当アナとして復活した。
韓国メディアは、北朝鮮のピンクレディー、口で機関銃を撃つアナウンサー、三代続く指導者の「口」などと呼ばれている。



彼女は現在74才だ。日本の植民地時代に江原道のある貧しい家庭で生まれた。平壌演劇映画大学を経てm1971年朝鮮中央TVアナウンサーに抜擢された。
1974年朝鮮中央TVのメイン アンカーの地位を得てからは「多くの追放と陰謀」(韓国メディア)で生き残ったという。
アナウンサーも嫉妬の多い世界だから、陰謀もあるだろう。

北朝鮮がこのように重大発表の時ごとに70代高齢者李チュヒを使う理由は一体何だろう?
まず有力なのは、金正日国防委員長が生前彼女を最も好きだったということだ。
迫力ある声は誰も真似できないし、重々しい。そして国家のお祝い事を読み上げるのにはうってつけなのだ。
その金正日総書記が死去したことを伝える2011年12月19日正午の特別放送では、黒ずくめで登場し涙を隠すことができなかった。



映像は残っていないが、1994年金日成主席死亡の時もマイクの前に立っていたという。

1943年生まれであることが確認されており、定年を遥かに越えた年齢であるのに現在北朝鮮の放送政策を総括する朝鮮中央放送委員会傘下朝鮮中央TV副処長兼アナウンサーだという。
2016年1月には、朝鮮中央TVのスタジオで、中国メディアの特別インタビューを受けている。これは今もユーチューブで見られるが、なかなか太っ腹の女性のようだ。


ただし、多くの人が望んでいるのは、彼女があの独特の重みを持った声で出てくる機会が減ることだ。そうしないと、朝鮮半島の危機は際限がなくなってしまうだろうから


女が動かす北朝鮮 文春新書

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