2016年8月17日水曜日

中国が北朝鮮支援に動く

 

中国が、高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)導入を決めた韓国への報復として、北朝鮮貿易を再開しているとの見方が広がっている。

さらに、核実験への対抗措置である国連安全保障理事会対北朝鮮制裁決議2270号も履行していないようだ。

自由アジア放送(RFA)は15日、中貿易商と対北朝鮮消息筋を引用して朝鮮半島サード配置決定以後、両国交易が対北朝鮮制裁以前の水準で順次回復している」と報道した。


‘自由アジア放送’と接触した一消息筋は「鴨緑江鉄橋の保守工事が終わって税関がドアをあけた8月2日、丹東で300台ほどの中国トラックが北朝鮮に行ったし、北新義州でも70台以上のトラックが中国に入ってきた」と伝えた。
‘自由アジア放送’によれば、北朝鮮は鴨緑江鉄橋が老朽して、傷みが激しくなって、去る7月23日から8月1日まで通行を禁止して工事をしたという。

‘自由アジア放送’と接触した中貿易商は“韓国がサード配置を決めた後、中国税関の通関検査が緩くなった」と伝えた。

中国海関(韓国の関税庁に該当)が8月8日公開した中-北間月別貿易統計を見ると、両国間の6月貿易額は5億 377万ドルで、昨年同期の4億 6、042万ドルより9%増加した。


安保理制裁決議採択以後、交易規模は4、5月に減っていた。

これに先立ち、韓国大韓貿易投資振興公社(KOTRA)は15日、北朝鮮(北朝鮮)の2015年貿易動向(韓国との交易は除外)を発表しているが、2015年貿易総額は62億 5千万ドル(7兆3千億ウォン)で前年対比18%減少していた。

貿易額減少は2009年以来初めてだった。

主力輸出品の石炭と輸入品の原油価格下落が影響を及ぼした。
輸出額は15%減少した27億ドル、収入(輸入)額は20%減少した35億 6千万ドルで集計された。

中国との貿易額が全体の91.3%を占めた。

図1 2016年上半期の中朝貿易の動き 4,5月はマイナスだが6月はプラス9.41%になっている。

図2 2016年1-3月期の中朝貿易、前年比で比べると2016年は前年比プラスになっている。

図3 北朝鮮貿易の中国依存度。2015年は90%越えとなっている。

 

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日本は経済制裁によって2009年以後は北朝鮮と貿易しないでいる。

KOTRAは貿易相手国の統計を利用して、北朝鮮の貿易額を算出した。

だが中国側が統計で‘ゼロ’としている中国からの原油輸入については、年間約50万トン、金額約2億 8千万ドルとして推計して、加算した。

2014年中国から輸入した原油は2015年と同じ量だったが、金額は約5億ドルだったと推計している。


2015年石炭輸出は、物量は26.9%増加したが金額は7.6%減少した。

中国は食糧無償支援と共に対北朝鮮原油供給など対北朝鮮支援規模を拡大しているとの見方もある。食料支援額については50万トンで過去最大規模という指摘もある。

張ヨンソク・ソウル大統一平和研究員責任研究員は、韓国紙の取材に対し「北朝鮮の核開発を最も強力に圧迫しなければならない時点にむしろ対北朝鮮支援を増やして強力な支援メッセージを送る中国が、果たして国際秩序に対する責任を担いだ主要2ケ国(G2)資格があるのか疑わしい」と話した。

また丹東では先月から新義州を当日振り返る旅行が始まって、一日観光客が1000人に達すると伝えられた。

2016年8月8日月曜日

いつの間にか中韓関係が大変なことになっている。

 昨年9月に北京で行われた中国の対日戦争勝利70周年記念式典で、西側の指導者として唯一、朴槿恵大統領が天安門に立ち、笑顔を振りまいた。
 わずか1年前のことが嘘のように、最近の中韓関係は急速に悪化している。朴氏が米国政府の意向を受け入れて、高高度ミサイル防衛(THAAD)システムを年内にも韓国内に配備すると発表したからだ。これに対して中国は、「自国への脅威」として、人的交流の制限、相手国の製品の輸入規制、首脳会談の拒否と、あらゆる手段を使って圧力をかけている。中国は相手が自分より力が下だと見る国にどう対応するか、典型的な例ともいえる。

 まずこの文章から読んでみよう。

 「韓国政府の政策決定者は自国の安危と米国のTHAADを独断専行で結びつけ、このためには地域の安定を破壊することを辞さず、周辺の大国の安全保障上の利益を公然と損なっている」

 「米韓によるTHAAD配備決定の盲動性と冒険性は明らかだ。この決定は韓国国民の心中の安全上の譲れぬ一線にも深刻な打撃を与えた。8月1日の韓国の世論調査では、朴槿恵大統領の支持率は低迷を続け、60.7%の回答者は朴政権にマイナスの評価を与えた。20歳前後の若者の支持率がすでに10%を割り込んでいることは注目に値する。また、韓国国民は政府が国益を売ってTHAADを配備する誤った決定に強く反対している。」

 これは中国共産党の機関紙、人民日報の「鐘声」というコラムの一節だ。http://j.people.com.cn/n3/2016/0803/c94474-9094816.html

 朴大統領を名指しで批判した記事に、韓国のメディアは一斉に反発し、中国側の報復がどの程度になるか、観測記事も流し始めた。怒りと恐怖が入り交じった反応だった。

 中国には、扇情的な記事を書くタブロイド紙もあるが、人民日報は公式な新聞だ。地方政府や企業も含め、韓国に対して厳しく当たれと指示したのに近い。韓国政府は、この記事に反論している。http://jp.reuters.com/article/thaad-cn-kr-idJPKCN10I11O

 さらに韓国側を刺激したのは、タブロイド紙の代表、人民日報系の環球時報が6日付けの一面で、サード配置に反対する韓国・民主党議員らの訪中をめぐる韓国内の摩擦を大々的に伝えたことだ。

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 同新聞は、サード配置をめぐり中国側と意見交換を図るつもりなのに「韓国では売国奴扱いされている」と批判した。一行は今週訪中する予定で、この新聞は、一行の中国での2泊3日の日程を詳細に報道した。韓国紙は、「韓国内の意見分裂をあおっている」と批判し、メディア戦争の様相を示している。

 韓国側は、中国側の出方に不安も隠せないようだ。まずは、競争力の高い韓流コンテンツだ。文化体育観光部傘下韓国コンテンツ振興院によれば国内コンテンツ産業の中国(香港含む)輸出額は、2014年基準約13億4123万ドル(約1兆4481億ウォン)で全体輸出額中26.2%を占めた。4年後の2019年には2475億ドル(約274兆5022億ウォン)で急成長すると期待されている。

地域・国家別には日本(約15億9747万ドル)次に高い。

韓流コンテンツを中国政府が規制をかける動きを見せている。関係業界は、市場の多角化や、中国企業との提携を強めて、ローカライズ(地元化)を急いでいるが、急激な政治の動きについていけていないのが実状だ。

中国は7月中旬、モンゴルのウランバートルで行われたアジア欧州会議(ASEM)首脳会談に出席した李克強・中国首相が、韓国側が要請した朴氏との中韓首脳会談を「日程が合わない」として拒否している。

来月4~5日中国、浙江省杭州で主要20ケ国(G20)首脳会議が開かれる。ここでは中韓首脳会談が開かれるのは間違いないが、中国側は、ここで韓国の譲歩を引き出したいようだ。

 韓国側も「正常な国家ならば、自国国民の生命を保護するための安保問題と関連して、隣の国家の顔色を見る必要はない」(キム・ソンウ大統領府広報首席)と引かない構え。

韓国にとって苦い思い出は、2000年に起きたニンニクをめぐる貿易摩擦だ。この年、韓国が中国産ニンニクにかける関税を10倍程度引き上げた。この措置に対して中国政府は一週間後、韓国製携帯電話とポリエチレンの輸入を全面中断した。当時韓国が中国から輸入するニンニクは1000万ドル未満だったのに中国が閉め出した輸出規模は5億ドルを超えた。

このため、ゲームIT、観光、化粧品などの中国に依存する業界は、中国側の出方を慎重にうかがっている。
http://japanese.joins.com/article/117/218117.html

中国が軍用機を韓国の防空(防共)識別区域に侵入させたり西海で軍艦を動員して、武力デモをする方式で軍事挑発に出る可能性も提起する新聞もある。

中国からの風圧に耐えられるのか、朴槿恵大統領の手腕が問われている。

文・五味洋治

2016年8月5日金曜日

北朝鮮がミサイル発射を続ける理由とは

文責 五味洋治

北朝鮮が弾道ミサイルを3日朝黄海南道から日本海に向けて発射した。
最大1、300kmを飛んで行けるノドンミサイルとされている。
このノドンミサイルは1千kmほど飛行して日本の排他的経済水域(EEZ)内に落ちたことが確認されている。

北朝鮮が1998年人工衛星光明星1号(テポドン1号ミサイル)を発射した時、日本列島上空を通り過ぎたことはあるが、北朝鮮ミサイルが日本海の日本のEEZ内に落下したのは今回が初めてだ。


日本列島と在日米軍基地を打撃することができるという、北朝鮮側からのシグナルといえる。

EEZは排他的経済水域のことだ。

沿岸から200カイリ(約370キロ)までの範囲で、沿岸国に鉱物資源や水産資源の開発といった経済的な権利が及ぶ海域。 国連海洋法条約に基づいて沿岸国が国内法で設定する。 沿岸から12カイリまでの領海とは区別され、他国の船も航行の自由があり、科学目的の調査ならば、沿岸国の同意を得て実施できる。つまり日本の漁船が活発に活動している海域であり、今回も日本の漁船が被害に遭う可能性があった。

政府が強い危機感を持って、対応に当たったのも当然だろう。

安部晋三首相は、緊急国家安全保障会議(NSC)を開いた後「日本の安保に対する重大な威嚇であり許しがたい暴挙」と批判した。ノドンミサイルが日本列島近海に落ちたことを事前に察知できなかったことにも当惑していた。

北朝鮮は6月22日江原道元山から離弾道ミサイル(IRBM) 「火星-10」発射に成功している。

この時北朝鮮は「火星-10」が高い角度で発射され、最大高度1、413.6kmまで上昇飛行して、400km先の目標水域に正確に着地したと発表している。

 この火星-10を正常軌道で発射したとすれば、最大飛行距離が3500kmになると見られている。これはグアムの米軍基地が射程圏に入る距離であり、米国も危機感を強めている。

また、先月19日には黄海北道で韓国全地域を射程圏で置いた、スカッドとノドンミサイルを3発発射した。


これは有事の際米軍の韓国進入関門の釜山港などを打撃できるということと共に、サードが配置された慶尚北道星州郡にも攻撃を加えられる能力を見せつけたといえる。

繰り返されるミサイル実験の結果を、そのまま受け取れば、北朝鮮は日本、韓国、さらにグアムまで攻撃圏内に入れたことになる。

ミサイル開発の狙いについて、朝鮮総連の機関紙、朝鮮新報は以下のような記事を同新聞のサイトに掲載した。長いがポイントを引用してみる。

〈そこが知りたいQ&A〉「火星-10」試験発射の目的は

戦争抑止、経済建設にまい進

朝鮮が中長距離弾道ロケット「火星-10」の試験発射に成功した。試験発射の目的と朝米関係に与える影響などをQ&Aにまとめた。

– 今回、米国は「国際的義務に反する挑発行為」(アーネスト米大統領報道官)と非難し、日本は「わが国の安全保障に対する深刻な懸念」(中谷防衛大臣)との見解を示した。弾道ロケット試験発射の目的は?

核兵器の運搬手段である弾道ロケットの開発・配備は、朝鮮労働党が掲げる経済建設—核武力建設の並進路線に沿ったものだ。朝鮮は世界最大の核保有国である米国と交戦状態にあり、米国は朝鮮に対して核威嚇を続けている。戦争を抑止し、平和的環境下で経済建設にまい進するためには、米国に脅威を与えるレベルの核攻撃能力を備えていなければならない。朝鮮の弾道ロケットは、米国の戦争挑発を無力化することを目的としている。

米国をはじめとする敵対国は、「北の脅威」を騒ぎ立てながら、一方で朝鮮の核ミサイル技術は「未完成」だと吹聴してきた。朝鮮は、米・南合同軍事演習が「史上最大規模」で敢行された3月から、対抗措置として「核抑止力の可視化」を実行した。小型化された核弾頭を公開、弾道ロケット大気圏再突入の環境シュミレーション実験、大出力の固体ロケットエンジンの地上噴出・分離実験などを行い、すべて成功させた。

当時、金正恩委員長は、実験の現場に立ち会い、「核攻撃能力の信頼性を高めるため、早い時期に核弾頭爆発実験と核弾頭が搭載可能な様々な弾道ロケットの試験発射を断行する」と公言、開発者らに事前準備を指示していた。3月の「可視化」は、核弾頭の小型化や大気圏再突入など、敵対国が主張する「未完成論」を技術工程別に論駁するものであったが、「火星-10」の試験発射は、朝鮮の核攻撃能力を実際の飛行軌跡によって示した。

– 「火星-10」は400km飛行したという。外部で推定されていた射程距離よりも短いが。

「火星-10」の試験発射は、弾道ロケットの最大射程距離をシミュレートして、高角発射体制で行われた。「高角発射」とは、正常軌道より高い角度でロケットと弾頭を分離させる方式だ。「火星-10」は頂点高度1,413.6kmまで上昇した後、大気圏に再突入し、400kmキロメートル前方の予定された目標水域に落弾した。正常角度(45度)で発射していたならば、射程距離3,000~4,000kmに達したと専門家らは判断している。

「高角発射」は、米国の意表を突いたはずだ。金正恩委員長の「指示」があった後、米国は偵察衛星などを使い、弾道ロケットを統括する朝鮮人民軍戦略軍の動向を監視していた。一方、朝鮮東海に第7艦隊のイージス艦を展開し、「ミサイル防衛作戦水域」を設定した。朝鮮の東海岸から発射された弾道ロケットが米国の太平洋司令部があるハワイや西太平洋軍事戦略の拠点であるグアム島に向けて発射された場合、空中で撃墜する体制がとられたということだ。

試験発射された弾道ロケットが迎撃されたら、人民軍は反撃に打って出る。それによって米軍が朝鮮の核施設や戦略的軍事拠点を狙って空爆を行うようなことになれば、人民軍は全戦線で総攻撃を開始するだろう。ところが、全面戦争の引き金になりかねない迎撃体制をとった米国の監視網を抜けて、「火星-10」は大気圏外に達した。高角発射された中長距離弾道ロケットは、太平洋には向かわず、朝鮮東海の公海上に落弾し、日本など周辺国の安全に些細な影響も与えなかった。

– それでも国連安保理では報道機関向けの非難声明が発表された。

過去の制裁決議同様、何ら正当性がない米国式二重基準が適用されたに過ぎない。2006年以降の一連の安保理決議は、朝鮮に対して弾道ミサイル技術を使ったいかなる発射も禁じているが、この規定に国際法上の根拠はなく、国連事務局も対朝鮮制裁の法的基礎については、いまだ説明できずにいる。

朝鮮の弾道ロケット開発は、米国の核攻撃を防ぐためのものであり、主権国家の自衛権行使は国際法上、正当なものとして認められている。米国は、今年に入り、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の発射実験を繰り返し行った。朝鮮と米国は交戦状態にあり、「ミニットマン」の脅威が存在する以上、「火星」ロケットの開発が中断されることはない。

今年3月、安保理で「史上最強の制裁決議案」が採択されたが、朝鮮の核抑止力強化プロセスを止めることはできなかった。これまでは、朝鮮の人工衛星打ち上げを「事実上の弾道ミサイル発射」だと非難してきたが、今後、米国式二重基準の矛盾は一層はっきりと表れてくるだろう。朝鮮が米国や他の常任理事国と同じように弾道ロケット試験発射を通例化すれば、米国は「効果なき」制裁以外の対応を迫られることになる。

– 「火星-10」試験発射の成功が、朝米関係に与える影響は?

米軍司令部中枢や米情報機関の高官らは、以前から朝鮮が核兵器の小型化に成功し、核搭載可能な長距離弾道ミサイルの実戦配備が進められているとの認識を示していた。交戦相手が、米国本土や海外の米軍基地を攻撃する可能性があると判断したならば、まずは紛争回避の方法から探るのが、安全保障政策の定石だ。

今回、「火星-10」試験発射成功によって、朝鮮の核攻撃能力が証明され、米国が進めてきた強硬路線の限界が露わになった。米国が朝鮮に対する敵視政策を見直し、緊張緩和のための実践的措置を取らなければ、今後も、金正恩委員長の「指示」が実行に移されていくだろう。「核弾頭爆発実験」や「様々な弾道ロケット試験発射」が続けば、米国はさらなる困窮に瀕することになる。

オバマ政権であれ、次期政権であれ、「火星-10」より射程距離が長い弾道ロケットが「高角発射」ではなく、正常角度で発射される状況を想定したくはないはずだ。朝鮮の核抑止力強化プロセスに対するモラトリアム(一定期間の猶予)設定が、焦眉の問題として浮上する可能性がある。

引用終わり

「朝鮮が米国や他の常任理事国と同じように弾道ロケット試験発射を通例化すれば、米国は「効果なき」制裁以外の対応を迫られることになる。」という下りに注目して欲しい。今年末の大統領選挙を目標にミサイル実験を重ね、米国との対話を実現したいという狙いのようだ。

その点、ミサイルが実際に攻撃手段として使われるかは疑問だ。猛烈な反撃を受けて、北朝鮮の崩壊につながるためだ。脅威が増しているのは間違いない。

どこかで対話路線に舵を切るのか、ぎりぎりまで現在の経済制裁路線を強めるのか、北朝鮮に影響力を持つ中国への働きかけを強めるのか、この3つほどしか手はない。

2016年8月1日月曜日

増える脱北者

 

最近脱北者に関する報道が相次いでいる。氷山の一角なのか、大きな流れの始まりなのか、注目したいところです。

キャプチャ

 

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筆者作成

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ロイター通信

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4000万ドルを持った軍人が脱北? KBS


KBSの報道がきっかけで韓国内では一斉に後追い報道が出ているが、この記事のように巨額な金を海外に持ち出せるものか疑問が残る。日本では報道されていないようだ。

http://www.mediapen.com/news/view/172971

http://news.kbs.co.kr/news/view.do?ncd=3320723 kbsの報道

 

[ミディオペン=ムン・サンジン記者]北朝鮮軍人民武力部所属現役将軍が4000万ドル(約450億ウォン)の金正恩秘密資金を持って北脱出したという主張が提起されたが,事実関係は確認されないでいる。

去る29日KBS報道によれば,報道によれば,人民武力部所属現役少将(韓国軍の准将級)が家族2人を連れて北脱出した。

彼は東南アジアと中国南部地域の北朝鮮食堂と建設現場で稼いだ外貨4000万ドル(約450億ウォン)を持って中国で北脱出したし,第三国行を望んでいるということだ。
またこの北朝鮮軍将軍は海外で稼いだ外貨を金正恩の秘密資金を管理する労働党39号室で送金する業務を遂行したと伝えられた。

ただし,このような巨額をどのように引き出したのか,現金に持って出てきたのか、でなければ口座に入金されているのかなどは知らされたことがないと対北朝鮮消息筋は伝えた。

対北朝鮮専門家たちは今回の北朝鮮軍将軍級要人の北脱出が北朝鮮上流エリート階層が北からの脱出を試みたことは影響を与える可能性があると観測している。

専門家たちは4月中国北韓国式食堂従業員13人が集団北脱出したし,今月16日中国,香港国際数学オリンピアードに出場した18才数学英才も北脱出したのに続き現役将軍も北脱出したことに鋭意注視している。

彼らエリートないし中産層以上の北脱出は過去貧困による北脱出と別に北朝鮮体制に対する反発と不満などが大きく作用したという分析が出てきている。

だがこの報道に対して政府側は"現在まで確認される内容はない"と明らかにした。
公安当局関係者らは400億ウォン台秘密資金を引き出した可能性に対しては信憑性が低いと分析している。

[ミディオペン=ムン・サンジン記者]

2016年7月29日金曜日

サードで北朝鮮のミサイルは迎撃できない。統一日報

 

かなり専門的な論文だが、訳してみた。完璧な技術ではないというのは確かだろう。

http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=117514


▲韓米当局が去る8日韓国にサードを配置すると公表した後、13日星州を配置地域で発表して、荒々しい批判が起きている。

北朝鮮はもちろん中国とロシアまでサードを打撃できる軍事的措置を取ると脅しをかけている。
星州郡民らの阻止闘争も荒い。

サード韓国配置は朴槿恵政権が国家と民族の運命を担保にした危険千万な賭けを始めたことで、すでに国家安保に濃厚な暗雲を垂らしている。

韓米当局はサード配置の名分で北朝鮮の核ミサイル威嚇から韓国民と韓米同盟軍を守ることができるという主張を打ち出している。

またサード配置を囲んだ大部分の論争らもサードで北朝鮮の核ミサイルを防げるという前提の下形成されている。
サード配置に反対する論者らまで例外でない。

このようにサードの軍事的効用性を前提とした論争の結末は明らかだ。
サード配置を容認しながら、単純に手続き上の問題や電磁波有害性問題を考えると、論点が会って来る。

しかしサード配置問題は一次的にサードが北朝鮮の核ミサイルを防御するのに軍事的効用性があるのか、したがって国家安保に果たして役に立つかを糾明するのにその本質がある。
結論から話せば買う北朝鮮の核ミサイルを防ぐことができなくて、国家安保に全く役に立たない。
その理由を一つ一つ調べよう。

最初に朝鮮半島の地形的特性のためだ。

朝鮮半島は南北間距離が短くて、北朝鮮の短距離弾道ミサイルが2~5分ならば韓国に到達する反面山岳地形が70%に達して、これを早期に探知するのが難しい。

したがって北朝鮮の弾道ミサイルは迎撃がまったく不可能だったりほとんど不可能だ。
韓国国防研究院と米国ミサイル防御国も1年6ヶ月位の共同研究あげく“韓半島でPAC-3は実効性がないことでシミュレーションを通して明らかになった”(明日新聞、2012.10.25)と発表したことがある。

二番目、サードの迎撃を避けられる回避行動が可能なためだ。
▲サード運用体系.

北朝鮮の弾道ミサイルはサードの迎撃を避けて、韓国を打撃することができる。
いわゆる回避行動だ。
KN-02は交差点が120~160kmで頂点高度がまったくサードの迎撃高度の下で形成されて、サードで迎撃できない。
交差点300kmのスカッドBや交差点500kmのスカッドCも発射地点を低くするか高くする方法で弾道ミサイルの頂点高度と交差点を調整することによってサードの迎撃高度や交差点を避けられる。

燃料量を減らすCut-off方式でも交差点と頂点高度を減らせる。

サードの軍事的効用性を立証して最適の配置地域(?)を明らかにするためにシミュレーションを実施した張ヨングン航空隊教授はシミュレーションの前提にノドンミサイルの“(労働)ミサイルの回避行動は考慮しなかった”と明らかにしている(「朝鮮半島戦場(全長)環境でサードの軍事的効用性分析、2016.2.11).

これはノドンミサイルがみな弾頭を装着したり回避行動をすれば迎撃が事実上不可能だということを言っている。

米国国防部の議会報告書(1999年)や韓国国防部内部文書(2013年)もサードで少なくとも韓国の首都圏は防御できないということを認めている。

たとえサードの軍事的効用性が首都圏南で限定されるといっても韓国人口の半分が住んでいて、韓国軍の70%以上が前進配置されている首都圏を防御できないならばサード韓国配置はその意味をほとんど喪失すると見られる。

しかしスカッドB、Cやノドンミサイル‐北朝鮮がノドンミサイルで韓国を攻撃する可能性は作戦上非常に低いが-は回避行動でサードの迎撃を避けて、首都圏南も打撃することができる。

特に北朝鮮が何年内に実戦配置すると見られる潜水艦発射弾道ミサイルは回避行動を効果的に展開できて、潜水艦で発射される弾道ミサイルの発射地点と軌道を探知、追跡するのが難しくて、迎撃が一層不可能だ。

第三、弾道ミサイルの飛行特性のためだ。

北朝鮮が韓国を攻撃するのに主に使う短距離弾道ミサイルは発射後大気圏で進入して、地上で落下する時、空気の密度が高い空間(地上から約70km以下高度)で空気抵抗を受けて、トンボ返りを回ったり螺旋形回転をするようになるのに、現在のミサイル防御技術ではこういう不規則的な落下運動をする弾道ミサイルを迎撃できない。

米国科学者連盟は米国が湾岸戦争(1991年)でイラクが発射した約80発の弾道ミサイル中44度の迎撃を試みて、ただ一歩も迎撃できなかったと明らかにしている(FAS、「Upsetting the Reset:The Technical Basis of Russian Concern Over NATO Missile Defense」、2011.9).

これはクリントン大統領の時コアン国防長官も確認した事実だ(Lewis and Postol、「How US strategic antimissile could be made to work」、2010.11).

これは攻撃弾道ミサイルの迎撃に成功しても弾頭が残る迎撃ミサイルの爆発型弾頭の限界なども一原因だが、弾道ミサイルの不規則的な落下運動が主要因だ。

契約業者のレイシオンは、湾岸戦争以前試験発射で17度試みに17度皆迎撃に成功したと主張したが実戦で結果は正反対であった。
これは迎撃ミサイル弾頭の赤外線センサー機能が改良されてHit-to-Kill迎撃方式が導入されるなど迎撃ミサイルの性能が一層向上した現在も相変らず克服できなくなっている問題だ。

中距離弾道ミサイルのノドンミサイルも落下する時、弾頭と本体が分離せず、大気圏でトンボ返りを回ったり螺旋形飛行をする。

したがって韓国を狙ったノドンミサイルも迎撃できない。

第四、にせ物弾頭と弾道ミサイルからだ破片を識別できないためだ。

これに北朝鮮のノドンミサイルがトンボ返りを回ったり螺旋形回転をしない100km高度内外で、すなわち空気がない外大気圏や空気密度が低い大気圏で迎撃を試みれば成功することができるという主張が提起されている。
これは韓米当局がサード配置名分で打ち出す主張でもある。

しかしこの時も北朝鮮がノドンミサイルの上昇段階でデコイ(Decoy、にせ物弾頭)を展開させたり燃料燃焼が終了した後にノドンミサイルからだを爆発させれば本当の弾頭とにせ物弾頭、または弾頭とからだ破片が入り乱れて飛んでくるようになって防御する側が弾頭を識別できないことによって迎撃に失敗するようになる。

米国のMD専門家ポストル教授はさる2月<一つの民族>に寄稿した文でノドンミサイルの本体を爆発させるのはやさしい技術であり、空気密度が高い70kmの高度に達して空気抵抗にともなう下降の中も差で弾頭とデコイまたは弾頭と破片を区別できるようになるが、この高度で迎撃ミサイルを発射すれば弾頭がすでにサードの最低迎撃高度(40km)の下に降りてくるようになって迎撃が不可能になると明らかにしたことがある。

スカッドのような短距離弾道ミサイルは人工的に爆発させなくても下降しながら、落下方向と違った方向でタンブリングをしながらパトリオット迎撃高度(20km)の上、下で空気抵抗で自然破壊されて、破片を作り出すことによって迎撃が不可能なこともある(Lewis and Postol、前文).

迎撃ミサイルが弾頭に装着された赤外線センサーの性能限界などで終末段階で迎撃が難しいということはエシュトンカーター現米国防長官も認めた事実だ(ポストル教授、一つの民族、2016.2.26).

五つ目、同時に大量で弾道ミサイルを発射する場合にも迎撃が不可能だ。
北朝鮮は弾道ミサイル発射台を100基以上,資料によってはノドンミサイルだけ50余基以上の発射台を保有していると知られている。

したがって北朝鮮が数十余基の弾道ミサイルで韓国を同時に攻撃すれば如何に多くのサードとパトリオット迎撃ミサイルを配置するといっても迎撃が不可能だ。
そのうちに核弾頭が何発だけ含まれていても韓国のすべての地域が核攻撃を受けるようになる。
それでも国防部はサード配置決定事実を発表しながら、サード1ケ砲台で韓国領土の1/2で2/3を防御することができると主張した。
しかしこの主張はとんでもない。
北朝鮮が現在の固定発射台で単にいくつかの発議弾道ミサイルで攻撃した場合を仮定した上にサードの交差点と諸々な原因に合わせて、単純計算した結果だけのことだ.
▲朴槿恵大統領が駐在する国家安全保障会議(NSC)が21日大統領府で開催された。
[写真出処-大統領府]
国防部も記者らの反論に北朝鮮が弾道ミサイルを現在の発射基地で発射した時、可能な防御範囲と退いたことがある(SBS、2016.2.25).

これは北朝鮮が移動発射台を利用して、同時に大量攻撃をする場合にはサードで防御できる面積が幾何級数的に減るということを意味する。

しかし北朝鮮の弾道ミサイルが回避行動をしたり終末段階でトンボ返りを回ったり螺旋形飛行をして、弾頭がにせ物弾頭や破片と共に飛んでくるなど迎撃を不可能にという要因らを考慮すればサードの防御範囲論議はそれこそつまらないことに過ぎない。

このように韓国を狙った北朝鮮弾道ミサイルは迎撃を不可能にさせる色々な要因らを抱いている。

その中あるある要因を克服しても他の要因によって、迎撃が不可能になる。

近い将来にMDがこのような問題点らを解決する可能性も大きくない。

オーディオノ米陸軍参謀総長とナット海軍参謀総長は2014年11月5日、当時の米国防長官に“現在米国のミサイル防御体系と戦略は過度に費用が多くかかるのに比べて、効用性が疑われるなど各種問題点らを抱いている”として全面再評価を要請する共同メモ(‘弾道ミサイル防御戦略の調整’)を送ったことがある。

彼らは代案で先制攻撃などを提示したという点で問題が大きいがMDを開発、運用してきた米軍首脳部が耐えられない財政問題と一緒にMDの非効用性問題を率直に認めたという点で意味がとても大きい。

迎撃できる時間余裕が多くて弾道ミサイルの飛行変化も殆どない中間段階中心の米国本土防御は迎撃できる時間的余裕が殆どなくて弾道ミサイルの飛行も変化の激しい終末段階中心の韓国防御より相対的にさらに容易だ。

それでも米軍首脳部はミサイル防御の効用性を疑いながら、全面再検討を要求しているのだ。
まして米本土より弾道ミサイルに対する防御がはるかに難しい韓半島でミサイル防御網を構築して、北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃するという考えは妄想に近い。

サードで北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃できない。

2016年7月27日水曜日

ライス回顧録より

久しぶりに読んだら、北朝鮮関係の記述が結構あった。
320ページには、対北朝鮮政策を進めるための3条件が書かれている。
最初は北朝鮮義務に従わなければどの国からも利益が得られないよう、北朝鮮以外の5カ国をまとめること。二つめは北朝鮮の政策が変われば交渉してもいいと考えること。最後は核開発防止のため、具体的な防衛政策を確立することだ。
しかし、この本にもあるように中国は北朝鮮の政治体制を安定させることに関心があり、積極的な協力が受けられなかった。
今も同じ状況が続いている。
ライス回顧録

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