北朝鮮が非核化の代価として終戦宣言の実現を求めている。北朝鮮の体制を保証する手段として、戦争の終結を望んでいるのだ。もちろん戦争は終わらせるべきだし、終戦宣言は、正式な終結の前段に当たるものだ。
当初は簡単に出せるとの見方もあった。そのため4月27日の板門店宣言にも盛り込まれていた。
しかし、現在の韓国の憲法に照らして難しいのではないかとの見方もある。やや極端だが、違憲行為になる、との指摘だ。純粋な法律論ではあるが、重要なことなので紹介しよう。
憲法第3条は大韓民国の領土は朝鮮半島とその附属島嶼だとしている。
ところが,北朝鮮との終戦宣言は現在北朝鮮が占拠している朝鮮半島北側地域の領土をあきらめることを意味する。北朝鮮の存在を認めることになる。
したがって憲法第3条に違反する。違反した違反した行為は法的に無効である。
もう一つ。憲法第60条第1項は講和条約に対して国会の同意を受けるよう求めている。
終戦宣言は、一種の講和条約である。それゆえ、国会の同意が必要になる。これがなければ大韓民国内では法的効力がない。
政治宣言だから、効力は関係ないとの意見もあるが、大韓民国の領土条項に背くのだから無効とされる可能性が高い。
終戦宣言は政治的判断なので、司法の常識から外れることもあるが憲法裁判所に提訴されるかもしれない。
したがって、一部の法律家は、北朝鮮との終戦宣言は憲法の領土条項を変更する憲法改正を経なければならないと指摘している。
それでも大統領が終戦宣言を実現させたらどうなるか。これも仮定の話だが、大統領に弾劾、逮捕の可能性が出てくるとの意見もある。
なぜなら,憲法第84条の大統領の不逮捕特権は内乱罪外患罪の場合、適用にならないためだ。
北朝鮮との終戦宣言は刑法第91条の内乱罪に値するというのだ。領土をむやみに変更した疑いである。韓国では検察は時の権力に従うので、ここまでやるとは思えないが、保守層から激しい批判が起きるのは間違いない。
自由韓国党の洪準杓は、6月7日にソウルの外信記者クラブで行った会見で、終戦宣言について「完全な非核化が終わった後が望ましい」と述べている。
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