2019年5月3日金曜日

米国の対北朝鮮人道支援は実現するか?

対北朝鮮交渉と担当する米高官が訪韓した。米国の一部では、再び北朝鮮への軍事オプションもささやかれているが、今回の訪問が局面打開につながるか注目される。焦点は、米国が食糧支援を打ち出すかにかかっている。

米国のビーゴン対北朝鮮政策特別代表は、韓国側と2日に協議した。
8~10日にも韓国に来る予定だ。訪韓の目的は、韓米ワーキンググループ会議参加のためだという。

ビーゴン代表は、訪韓に合わせ、北朝鮮への人道的支援を模索するのではないかとの見方もあったが、この話はなく金正恩党委員長の訪ロの評価についての意見交換だったという。

韓国政府は、北朝鮮への人道支援には前向きだが、国連食料農業機構(FAO)と世界食糧計画(WFP)の北朝鮮食料事情に関する評価が正式に発表されるのを待っている。

康京和外相は2日記者会見を行い、「北朝鮮と米国のうちどちら側が変わらなければならないか」という趣旨の質問を記者から受け「米国は基本的に包括的な接近を持って包括的な対話を望んでいる。北朝鮮がスコープ(scope・範囲)をもう少し広げて、包括的な見識を持ってこの懸案を考えて見なければと考える」と指摘した。

北朝鮮側の譲歩が必要とした。それだけ、米国の姿勢が固いということだろう。


また、韓国政府の対北朝鮮人道支援の可能性を問う質問には、「人道支援は政治的状況と無関係だという基本的な立場を持っている」としたうえで、「国際社会の意志が不可欠で、結集する必要があると思う」と答えた。遠回しだが、米国の合意が欠かせないという認識だろう。


ジョン・ボルトン米国家安保会議(NSC)補佐官が5月末韓国を訪問する方向で最終調整をしていると報道されている。


制裁堅持を韓国側に求める見通しだといい、人道支援は簡単に実現しそうにない。

一方AFP通信によれば

国連(UN)は3月6日、北朝鮮の2018年の食糧生産量について、自然災害や耕作地不足、非効率的な生産方式などが相まって、ここ十数年で最低を記録したと発表した。

 国連の評価報告書「Needs and Priorities」によると、昨年の北朝鮮の食糧生産量は前年比50万トン減の495万トン。

 北朝鮮担当の国連常駐調整官であるタパン・ミシュラ(Tapan Mishra)氏は「ここ十数年で最低の生産量」と指摘し、生産量減少が「深刻な食糧不足をもたらす」との見解を示した。

 また食糧減少の結果、栄養失調や病気により北朝鮮国内で人道支援を必要とする人の数は前年比60万人増の1090万人になるとみられ、これは人口の約43%に相当するという。

 北朝鮮は昨年、台風19号がもたらした豪雨や洪水で被害を受けたほか、7月から8月にかけて熱波にも見舞われ、生産量はコメ・小麦が12~14%減、大豆が39%減となり、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が食糧増産のため栽培を奨励しているジャガイモも34%減少した。

 北朝鮮は先月、国連に対し、2019年の食糧生産量が140万トン不足する見通しだと報告している。

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