反日種族主義という本が、韓国で十万部を超えるベストセラーとなった。元々韓国人は、韓国の歴史を読むのが大好きだ。批判的にせよ、肯定的にせよ、自国の歴史を深く知ることで、韓国人であることのプライドを感じているのだろう。
歴史教育の影響もあるだろう。近現代の教育は、日本の3倍の分量になるという。
その理由については、いろいろ解説されているが、私は3つの理由があると考える。
1つ目は、韓国で行われている歴史教育への批判としてだ。日本の統治時代に朝鮮半島は弾圧され、収奪された、しかしわれわれの民族は、抵抗し立ち上がったという物語が一般的だ。
この本は、統計を使って、日帝時代が、朝鮮半島にとってプラスになっていた面があると主張している。
これは過去日本側が主張し、反発を受けてきたが、韓国の学者が明確に主張したことで、歴史好きな韓国人の中に、驚きをもたらせた。
2つ目は、日本統治時代に、日本に協力した人たち、日本が作った制度の責任を追及し、制度を変えようとする文在寅政権への反発だ。
現政権は、80年代に大学生活を送り、軍事独裁勢力と闘った38世代が中心だ。しかし、これより上の世代は、38世代に反感を持っている。
文在寅大統領らの歴史観に反発する保守系の人たちが、購入して溜飲を下げているのではないか。
三つめはチョ・グク氏。法務長官に任命された後、検察の捜査の対象とされ、辞任に追い込まれた。
彼は、反日種族主義を「吐き気がする本」とSNSで批判した。
これで、多くの人が「怖いもの見たさ」で購入した。これは、書籍販売サイトで読める、同書のレビューでも読み取れる。
チョ・グク氏の発言で、興味を持ったという人が結構いる。
本の内容については賛否両論だ。それにしてもさまざまな見方があるのは良いことだと思う。
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